藤本タツキ『ルックバック』アニメ化に「自分の絵より上手い」と賛辞 構想も明かす公式インタビュー公開【全文】
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年6月24日 18時0分
河合優実と吉田美月喜がダブル主演で声優を務めるアニメーション映画『ルックバック』(6月28日全国公開)の原作者・藤本タツキが、読み切りの構想や作品に反映した実体験について明かした、オフィシャルインタビューが新たな場面写真と共に公開された。
本作は「チェンソーマン」「ファイアパンチ」などの連載で話題を呼んだ藤本が、2021年7月に発表した読み切りが原作。漫画へのひたむきな思いでつながった、藤野(河合)と京本(吉田)という2人の少女の創作にかける青春の日々と、その運命を分ける出来事を描き出し、著名クリエイターたちをはじめ多くのファンの注目を浴びた。
アニメ化にあたり、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『借りぐらしのアリエッティ』『風立ちぬ』など、数多くの話題作に主要スタッフとして携わってきた、押山清高が監督・脚本・キャラクターデザインを担当。藤本は公式インタビューで、押山監督について「『この人は命を懸けて描いているんだ!』と感じました。そして、自分が原作を描いたのに、自分の絵より上手いのが悔しかった(笑)。それ以外にも『自分にはこんなことできなかった』という仕掛けがいっぱいありました」と最大級の賛辞を送る。
さらに、河合と吉田の演技についても「二人ともすごく良かったです!」と称賛した藤本は、観客に向けて「監督の才能と熱意が伝わってくれれば幸いです! 僕も一観客として楽しみです!」と語っている。藤本のインタビュー全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
『ルックバック』原作者・藤本タツキのオフィシャルインタビュー
Q.原作はどのような構想を経て描かれたのでしょうか?
もともと読切をたくさん描きたいと思っていて、普段から「こういうのを描きたい」というアイデアを貯めていて、「ルックバック」はそのひとつでした。「さよなら絵梨」などもありましたが、具体的な内容が決まっていたのが「ルックバック」だったので、「チェンソーマン」第一部のあとに描く優先順位は1位にしていました。
内容に関しては、たまたま読んだ本から、「死と和解できるのは創造の中だけだ」というようなセリフがあって、すごくいいセリフだと思ったんですよね。原本だと、単なる皮肉なのか、さらっと流されるようなセリフだったんですけど、自分にはすごく刺さって。「チェンソーマン」や「ファイアパンチ」も含めて、自分の作品全部に一貫していることだなと思いました。なので、それを軸にしようというイメージがありましたね。
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