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『キングダム』王騎の「ンフ」は台本になかった!佐藤信介監督が明かす

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月31日 6時2分

 「1作目の撮影前の脚本(ホン)読みの時、大沢さんなりの演技プランもあった上で、『王騎ってどんな感じだろう』『こんな感じで喋ったらどうか』みたいなことから始まったと思います。まず王騎の声の感じを探った上で、どんな顔・形をしていて、どんな雰囲気なのか。実写化のイメージビジュアルなども示しつつ、『リアリティをもたらすために、ここはこうしてみよう』『こういうポーズをやってみましょう』など、いろんなやりとりを経てカスタマイズしながら、ちょっとずつ王騎像ができていったんです」

 撮影が始まってからも試行錯誤の役づくりはもちろん続く。「撮影現場で僕が一番気になったのは、例えば王騎が初めて王宮に入ってくる時、『王騎としてどう入ってくるのか?』ということ。それで考えた動きのプランを、大沢さんに伝えるわけです。『この台詞をまずこう言って、この後に歩き出してください』『王騎だったらここでは振り向かず、ここでやっと振り向くんじゃないか』といったふうに。そもそも王騎が入ってくる時にどこから撮るのか、というのも重要で。このポジションで撮るとこう見えるから、それが王騎らしく見えると。芝居も画作りも、自分の中では一体化しているので、そんなことの積み重ねが、王騎を作っていったように思います」

 原作にもある「ンフ」「ココココ」といった王騎独特のセリフも登場するが、これは当初、脚本には書かれていなかったそう。

 「原作通りの笑い方を意識しようとは思っていませんでした。でも大沢さんは、どこかでやろうと考えていたようで(笑)。撮影現場の本番前に撮るシーンの演技プランを説明した後、一度演じてもらって動きを確認する“段取り”の際、大沢さんが『ンフ』や『ココココ』を突然やられたので、みんな爆笑しました(笑)。大沢さんも僕も、やりすぎかどうかの塩梅は常に気にかけていましたが、やらなさすぎも違うと思っていましたし、もともとやりすぎかもしれないくらいの王騎を見たかったので、本番でもやってみましょうと。大沢さんも『本当にやります?』みたいに確認していましたし、やりすぎだと思った際は採用しなかったこともありますが、そんなやりとりはたまにありました」

~以下、ネタバレを含みます~

 1作目の際、特に実写版ならではの王騎を撮ることができたと実感できたのは王騎が序盤で成キョウ(本郷奏多※キョウは虫偏に喬)一派が居並ぶ王宮に入ってくる場面だという。「冒頭の王騎軍が現れるところも作品の方向性や狙いを具現化できた王騎のファーストカットで、撮りながら『これはいけるぞ!』という手応えを感じましたが、最も王騎らしさを実感できたのは、序盤で成キョウ一派が居並ぶ王宮に初めて入ってくるシーン。『これが王騎だ!』という画を撮れたなと思いました」と振り返る。そして最新作でも、王騎らしさを特に実感できたカットがあったという。

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