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横浜流星と藤井道人が『正体』撮影現場で見せた絆の深さ

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年8月26日 8時8分

 横浜流星と藤井道人監督がタッグを組んだ新作映画『正体』の撮影が都内スタジオで行われ(2024年2月9日)、主演の横浜が、SixTONESの森本慎太郎、および山田孝之らと対峙(たいじ)する緊張感あふれるシーンの様子が報道陣に公開された。

 染井為人の小説「正体」を映画化した本作は、5つの顔を持つ指名手配犯・鏑木(横浜)の逃亡劇を描いたサスペンス映画。488日にわたる警察からの間一髪の逃亡劇を繰り広げる鏑木とは凶悪犯なのか、無実の青年なのか……。

 2018年公開の映画『青の帰り道』での、7人の若者が繰り広げる群像劇を見事にまとめ上げた藤井監督の手腕に着目した製作陣のラブコールにより実現した本作。藤井監督が本作のオファーを受けたのは、彼の代表作である『ヤクザと家族 The Family』や『余命10年』が公開される前のことだったという。「実は『青の帰り道』(2018年公開)で流星と出会ってから、広告やミュージックビデオで一緒に仕事をしていました。その時からオリジナルの企画で一緒にできないかと考えていたんですが、僕らもまだそこまで売れていない時代だったので成立しなかった。そんな時に(プロデューサーの)水木さんから『正体』に興味ないですかと言われました。これが僕と流星がやりたかった題材にものすごく近かった。ただ河村光庸と出会ってしまい、Netflix版『新聞記者』や『ヴィレッジ』を先にやることになったために、時間がかかってしまいましたが、本来はこの作品を僕と流星にとっての最初の長編映画タッグ作にしたいという思いがあった」と語る藤井監督。

 だが時間がかかったがゆえに「お互いのこともほとんど知り尽くしているという関係性は、最終形態に近いぐらい」に熟成していると語る藤井監督。この日の監督取材中も、横浜がフラッと取材場所に立ち寄り、「取材、よろしくお願いします!」と報道陣にあいさつするなど、藤井監督との良好な関係性が感じられた。

 そしてその“共犯関係”は原作者の染井為人とも共有したとのことで、横浜と藤井監督を交えて食事をした際にも「僕は藤井さんの映画、そして横浜さんの映画をすごく観てきていますが、おそらく考えてること、感じてるものがすごく近いと思う。世代も近いので、楽しみです」と言われたことがあったという。

 本作の主要な登場人物は、身寄りのない鏑木のことを気にかけてくれる編集者の沙耶香(吉岡里帆)、ブラックな労働環境の中で友情を育んでいく日雇い労働者の和也(森本慎太郎)、介護施設で働く同僚の鏑木にほのかなあこがれを抱く舞(山田杏奈)、そして警察組織の論理に葛藤を抱きながらも、それでも職務に忠実であろうと鏑木を執拗(しつよう)に追い続ける刑事の又貫(山田孝之)。彼らが語る鏑木像はそれぞれが異なったものであり、それゆえに捜査は混迷を極めていく……。

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