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ゆるすぎ『THE3名様』は全編アドリブ?3名様の証言

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年8月31日 9時12分

 佐藤隆太、岡田義徳、塚本高史が演じる、フリーターの3人組が深夜のファミリーレストランで緩い会話をダラダラと繰り広げる様子を描き、2005年のDVDリリース当時から人気を博している『THE3名様』シリーズ。ほぼアドリブかと勘違いしてしまうほど自然体なやり取りに隠された、3人芝居の裏側に迫った。

 石原まこちん原作の同名漫画を実写化した本作は、2005年にオリジナルDVDでリリースされて以来、2006年には舞台化、2008年にはスピンオフ、2009年にはアニメ版も制作され、コロナ禍の2022年には映画『THE3名様~リモートだけじゃ無理じゃね?~』が製作され、今年は5月にFODで初の連続ドラマ「THE3名様Ω」(全24話)が配信され、現在『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』が公開中だ。

 約20年に渡ってジャンボ、まっつん、ミッキーを演じている佐藤、岡田、塚本の3人は、ふだんはお互いに連絡を取り合う程度で、作中の3人のように毎日会っているわけではない。今回の撮影の様子を聞くと岡田が「僕は10年以上ずっと次があると思って、刀を研ぎ続けていましたよ」と話した途端、「はい嘘だわ、これ。これは嘘言うテンションだわ」と鋭いツッコミを入れた佐藤。そして「でもこの2人だからこそすぐに戻れるっていう感覚はありますよね。不思議な感覚ですけど自分で空気感を取り戻すんじゃなくて、この2人と一緒にあの席に座ると2人が思い出させてくれるっていうか。それだけ信頼してるし、一緒にやる2人がこの2人じゃなかったら難しいだろうなっていうのを改めて思っちゃうぐらいです」と続けた。塚本も「やっぱり、この人たちお互い全員好きなんだ、っていうシンプルな気持ちって大事ですよね。芝居の前提にある、人間としてちゃんとこの人たちが3人とも3人がつながって好きなんだなっていうのは、画として見ている人には伝わっているとは思っています」と語り、改めて3人の相性の良さを見せつけた。

 ファミリーレストランの一卓で繰り広げられる3人の会話劇は、まるで覗き見をしているようにリアルで、ナチュラル。呼吸一つわざとらしさがない小気味いい自然な会話は、ときに観客から「全部アドリブなんですか?」と言われるほど。だが実は、すべて台本に沿っているというから驚きだ。岡田は「けっこうアドリブって言われているんですけど、全部セリフなんです。しかも基本的に頭から最後まで全部通して撮影するから、ちょっと舞台に近いものがあるかもしれない」と実は厳しい撮影の裏側を明かした。「本番はけっこうピリついてるかもしれないよね」という佐藤に、塚本も同意しながら「撮影前に『ちょっとまだ芝居が固まってないから待ってください』って言うこともあるしね」と撮影現場での緊張感あるやり取りについて振り返った。

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