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「光る君へ」恐ろしい女社会をサバイブするには?左衛門の内侍役・菅野莉央が学んだ処世術

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年10月6日 20時45分

 劇中、左衛門の内侍は、藤壺にあがったまひろを早々から敵視。ほかの女房たちと違って身分が高くないにもかかわらず、帝(一条天皇/塩野瑛久)に献上する物語を執筆することを主な仕事とし、左大臣・道長(柄本佑)ら公卿たちがまひろを認識しているのも面白くない。宮中での生活に慣れず寝坊をしたまひろに嫌味を言ったり冷ややかな態度をとり、まひろが彰子に気に入られたことで嫉妬心がメラメラ。ある晩、まひろと道長が親密そうに話す様子を目撃した左衛門の内侍は、第36回で倫子(黒木華)と彰子のもとで働く女房の赤染衛門(凰稀かなめ)に、二人がただならぬ関係にあるようだと密告する。そうして負の感情にとらわれていく左衛門の内侍の心情を、菅野はこう分析する。

 「ずっとこの狭い世界で生きてきて、自分の役割に固執している彼女にとって、まひろが入ってきたことで自分の座が脅かされることへの焦りとか警戒心みたいなものはあったと思います。実際に、自分が何年もかけて得たポジションを、この数日で入ってきたまひろにあっさり奪われてしまったわけなので。その悔しさが、突発的に告げ口という形で出てしまったんだろうなと。“怖い、これから先どうなっちゃうんだろう”と。でも、そういうことって昔も現代も同じなんだなって思いました」

 今のところ左衛門の内侍はまひろの障害となる人物として描かれているが、総じて本作でどのような役割を担っているのか。

 「まひろがこれまで会わなかったような種類の人物から洗礼を受ける、風当たりの強さを感じるきっかけになった人だろうなっていうのが最初にあって。そして、藤壺の中でこれまで培ってきたものや、みんなで築き上げてきたルールみたいなものが、まひろによって壊されていくというか、新しいものが生まれるために古いものが壊されていくわけですが、左衛門の内侍はその後者に当たる存在。台本から、まひろや和泉式部のように自己表現する人、自立した女性が台頭してくる女性像の変わり目のようなものがすごく感じられて、左衛門の内侍はまだ新しいものに抵抗を感じる側の象徴なのかなと思っています」

 ところで、SNSでは閉ざされた世界で生きる女房たちの人間関係が「大変そう」だと注目を浴びているが、菅野も「私も多分まひろと同じで1週間ぐらいで帰りたくなると思います」と笑う。「プライベートがないことが一番辛いんじゃないかと思います。お部屋も几帳一つで区切られているだけ、という場合もありますし、常にお互いの動向が見えてしまう。みんなが何をしていたとか、どんな話をしていたとかも筒抜けですし。噂話みたいなものもあっという間に広まるだろうし、その中で生き抜くってすごい大変だし、気を使うだろうなと。かなり特殊なルールの集団生活という感じがしました」

 そんなシビアな集団生活をサバイブするためには「したたかな鋼のメンタル」が必要だという菅野。撮影を通じて多くの学びもあったようだ。

 「長いものに巻かれているフリをしつつ気にしないっていうしたたかさというか、賢さは必要なんじゃないかと思いました。職場として考えた時には己の職務を全うするっていうのが最もつけ込まれる点を作らない感じがしましたね。女性たちの間では余計なことを話さないっていうのもあると思います。軽く言ったつもりのことが、ものすごい尾ひれがついて人に伝わってしまったりして、大事につながりかねないので」と自分なりの処世術を展開した。(編集部・石井百合子)

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