「光る君へ」惟規役・高杉真宙が最も思い出深いシーン 「姉上と賢子がシンクロした」
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年10月13日 20時45分
その明るさで父・為時(岸谷五朗)や姉・まひろ、従者の乙丸(矢部太郎)、乳母いと(信川清順)らを照らしてきた惟規だが、13日放送・第39回「とだえぬ絆」では病を患いあっけなく逝ってしまった。越後守に任ぜられた父を送るために越後に向かう道中で惟規は意識朦朧となりながら、辞世の歌として「都にも恋しき人の多かればなほこのたびはいかむとぞ思ふ」(都にも恋しい人がたくさんいるゆえ何としても生きて帰りたい)と詠んだ。
この展開については、「惟規は史実が多くは残っていないのですが、父上と越後に向かう道中で亡くなるというのは聞いていました。都を離れてみて、帰ると安心する家族だったなと改めて思いました。それに“あと残り10回ぐらいなのになぁ”って……」と寂しさを漏らす高杉。一方で、本シーンのために書道を練習することになり「息絶え絶えの中で書くので上手である必要はないという前提はあるものの、まさか最後の最後で書道をやらせていただくとは思っていなくてビビりました……。しかも実際に僕の字が使われるなんて! 最初は何を書いているのかわからなかったほどでした」と知られざる苦労も。
最期まで家族のことを想っていた惟規は、亡くなる前にまひろ、そして姪の賢子(南沙良)のために多くの気遣いを見せ、道長には大胆にも「恐れながら姉は気難しくて人に気持ちが通じにくいのでございますが、どうぞ末永くよろしくお願いします」と姉の身を託した。また賢子の裳着の儀では娘との不仲に悩むまひろに、かつてまひろが裳着の儀を迎えた際に父・為時との関係が最悪だったことを述懐しながら「親子って変わらないようでいて、変わるんだな」「きっと……みんなうまくいくよ」と励ました。
そんな惟規に対して、高杉は「描かれていない部分でいろんなことを思っていた子なんだなって、改めて思いました」としみじみ。賢子の裳着の儀は、高杉にとって最も思い出深いシーンになったという。
「(親子仲が悪かった)姉上と賢子がシンクロするという意味でも印象に残っています。しかも僕にとって、姉上の裳着のシーンが撮影初日だったんです。その時は宣孝さん(佐々木蔵之介)が腰結(袴や裳の腰のひもを結ぶこと)を担当されていたんですけど、賢子の時は僕がやらせていただいたんです。そういった意味でも感慨深いですね。惟規が賢子に“これでお前も一人前だ。婿もとれるし子も産める”って言うんですけど、多分父上は本当は姉上にこう言いたかっただろうなと。あの時の姉上の姿がフラッシュバックして、家族の歴史みたいなものを感じられたというか。1年やっているので、本当に賢子のおじさんになったような感覚がありましたし、時間を積み上げてきた感覚がリアルにあったんだと思うんです」
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