デンゼル・ワシントン、ホームレス救出からハリウッドの光と影まで貫く信念
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月12日 15時38分
そして近年になって明らかになったのは、ショーン・コムズ事件関連である。ラッパーで実業家のショーン・コムズが夜な夜な怪しげなパーティーを主催し、そこに多くのアメリカンセレブたちが参加していたという、衝撃的な事件が発覚したのだ。実はこのパーティーにデンゼルも呼ばれていたという。そのとき、デンゼルがとった行動は……激怒してパーティー会場を出て、主催者のコムズをこんなふうに一喝した。「お前には人へのリスペクトがない!」。その後も後輩にはコムズのパーティーに近づかないように警告を続けていたそうだ。コムズはアメリカの超セレブであり、同時にギャングとの繋がりも噂される人物である。警察に通報しても無駄に終わる可能性もあるし、最悪の場合は自分や、自分の愛する人に被害が及ぶかもしれない。そんな状況でデンゼルは堂々と正面から啖呵を切り、後輩たちを守ろうと努力したのは称賛に値する。さすがデンゼルとしか言いようがない。
こういったエピソードが大量に出てくるのがデンゼルという男なのだ。デンゼルはいつだって信頼に応え、期待以上のものを観客や同業者に届け続けている。何故にここまで周囲の期待に100%応え続けるのか? 恐らくだが、デンゼルがまだ修行中だった頃に体験した、あるエピソードが関係しているだろう。学生として演劇を学んでいたデンゼルは、その才能を見出され、教授から舞台関係者への紹介状を書いてもらうことになった。すると教授は紹介状の中にこんな挑戦的な一文を盛り込んだ。「もしこの青年(※デンゼルのこと)を育てるほどの才能がキミにないのなら、彼を受け入れないでほしい」。この文章を見たデンゼルは、大いに感動したという。自分にそれだけの才能・価値があるという話ではなく、自分をそこまで信じてくれる人間がいることに感動したのだ。誰かに心から信じてもらえること、心から応援してもらえること、その心強さをデンゼルは知っているのだろう。だからこそ人々の期待に応え続けているのだ。実際、『イコライザー』の復活について、デンゼルはこうも語っている。「『イコライザー』は私のための映画だ。何故ならこれは、人々のための映画だから」。人々の望みに応えることが、自分のためだと言うわけだ。圧倒的な器のデカさ、決してブレない信念。デンゼルはいつだってデンゼルである。この調子だと引退宣言を急に撤回しそうな気もするが、その活躍を引き続き注視していきたい。(加藤よしき)
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
ウィル・スミス、ショーン・コムズ主催の「ホワイトパーティー」参加を否定
クランクイン! / 2024年12月16日 18時30分
-
ジェイZを性的暴行で告発した女性、「いくつか間違い」があったと認めるも大筋では訴えを変えず
クランクイン! / 2024年12月16日 18時0分
-
ビヨンセ、未成年者レイプ疑惑浮上のジェイZを全面サポート
クランクイン! / 2024年12月11日 16時30分
-
ジェイ・Zに13歳の少女に対するレイプ容疑 本人は否定、裁判却下と原告の本名を求める
クランクイン! / 2024年12月10日 16時0分
-
アカデミー賞2度獲得の俳優、悪人ブチのめす役「自分にとっても良い」人気アクション映画の続編製作認める
よろず~ニュース / 2024年11月22日 21時50分
ランキング
-
1声優のマネジメント手がける「オフィスPAC」が来年3月末に事業停止 「マクロスF」遠藤綾ら所属
スポニチアネックス / 2024年12月20日 22時43分
-
2木村拓哉「自分のこと考えたら辞めた方がいいのかもしれない」 それでも事務所に残る理由を告白
スポニチアネックス / 2024年12月20日 22時56分
-
3大流行のインフルエンザ 芸能界にも影響 「ジャンフェス」出演声優キャンセル続々 ケミストリー堂珍も
スポニチアネックス / 2024年12月20日 18時45分
-
4夫の育児放棄・借金・浮気で離婚、再婚相手はエリート官僚、武道館公演の最年少記録も…菊池桃子(56)の“1人総活躍”な人生
文春オンライン / 2024年12月20日 17時0分
-
5山本耕史&仲里依紗“戦う細胞”の体作りがまさにプロ!肌ケア事情は真逆「ハンドソープで顔を洗って…」
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月21日 7時32分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください