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本木雅弘「阿修羅のごとく」でMな魅力 是枝裕和監督がキャスティングの理由語る

シネマトゥデイ 映画情報 / 2025年1月18日 8時2分

 「緒形拳さんが演じた鷹男は、どちらかというとかなり家父長的でマッチョなキャラクター。そのまま再現したら完全に時代錯誤なので少し変えました。ある程度のキャリアを築いていて、いわゆる一昔前の強い男性像に憧れているんだけれども自分の中にはない。だけど、そう振る舞いたいというように理想と現実に乖離がある感じにしようと。すごく小さい男にしたわけです。小さく、小さくと書き直していったのを、本木さんがすごく面白がってくれた。特に尾野さんとのシーンを気に入っていただけました」

 冒頭では妻の家族たちを前に「大体女房が何考えてるかくらいわかりますよ」と余裕を見せていた鷹男。一方、巻子は母・ふじ(松坂慶子)の「女は言ったら負け」という言葉を守るかの如く耐え続けるが、そうもいかなくなる。夫婦の不穏な掛け合いについて、是枝監督は「本木さんはMだから圧をかけられて固まったり、どぎまぎしたり、ごまかしたりする芝居がとっても上手(笑)。きっと受けの演技がお好きなんだと思います」とうれしそうに思い返す。

 終盤で巻子が鷹男にかまをかけるシーンはオリジナル。その意図については「原作よりも少し巻子が開き直って、むしろ鷹男を手のひらで転がすようにしていこうかなと。家の中では“私の方が上だ”という感じにしようと思いました」と語る。

 鷹男が巻子からふと恐ろしい一言を投げかけられ、青ざめるラストシーンも見もの。ささくれだった滝子の心に灯をともす勝又をとぼけた味わいで好演した松田、ボクサーとして刹那的な生きざまを見せる陣内をギラギラとした野性味をもって演じた藤原、離れようと思っても離れられない愛人を色香たっぷりに演じた内野。いずれも四姉妹と同様、それぞれ全く異なる個性を持ったキャラクターとして躍動している。(編集部・石井百合子)

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