自分を傷つける『きみ棲み』“星名”系男子との共依存から脱出するには?
ココロニプロロ / 2018年3月10日 16時50分
自分を傷つける『きみ棲み』“星名”系男子との共依存から脱出するには?
『きみが心に棲みついた』(TBS系)で向井理さん演じる星名が“ゾクキュン”すると話題です。
ごほうびをちらつかせながら無理難題を押し付け、相手がそれに応えても約束などしてないとうそぶき、暴力的な言動で心に恐怖を植えつける…そんなドSなDV男なのになぜか突き放せない。
結果、いいように翻弄されてしまうヒロイン(吉岡里帆さん)の姿に「過去の恋愛を思い出す」「心がえぐられる」と目を離せない女性が多いようです。
■DV男の壮絶な過去
ヒロイン・今日子の大学の先輩である星名は、幼少期、同級生からいじめられ、父親から暴力を受けていました。
母は自分を守ってはくれず、「父親に似てきたから」という理由で整形するよう求められ、やがて愛人のもとに行ってしまいます。
さまざまな人に虐げられてきた星名は、まるで小さい頃の自分の経験をなぞるように、今度は自分の身近な人間たちを虐げていくのです。
DVをする人の多くは、実は幼少期や成長段階において暴力や虐待を受けた経験があります。
自分を庇護し、慈しんでくれるはずの親から肉体的あるいは精神的苦痛を受けると、子どもは無条件に「自分が悪い子だからこのような扱いを受けるのだ」と思い込んでしまうんですね。
まったく落ち度がないのに、いい子にならなければいけないと悩み、親の顔色をうかがい、一挙手一投足に気を配るようになります。
そうして親にとって「都合のいい子」になり、親が離れていかないように文字通り心を砕いて努力する、そういった経験からゆがんだ「利己的な執着心」が育ってしまうのです。
■離れられないのは誰?
ドラマを見ていて、星名が何度も今日子に関わってくることを不思議に思う方もいるのではないでしょうか。
本当に「どうでもいい」人間だったら、切り捨てて生きたほうがずっと楽です。
いちいちちょっかいを出しにくるってことは、それだけ労力をかけているというわけで。目下に見ている人間のために、時間も労力もかける意味とは何なのでしょうか。
実は、ここにDVをする人の「弱さ」があるんです。
通常であれば愛情によって心を結びつけ、絆を築くことで人と人はつながり、ごく自然に相手が自分のそばにいてくれることを信じられるようになります。
でも、異常なほど「利己的な執着心」がある人は、自分が人に本質的に愛されるとは思えず、常に自分のもとには誰もいてくれないんじゃないかという「不安」を抱えているんです。
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