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『占いはなぜ当たるのですか』占星術研究家・鏡リュウジが難問に挑む

ココロニプロロ / 2020年9月9日 17時55分

「僕は、この自分のなかの『占い師』と『懐疑主義者』のどちらにも転ばないようにしながら、その間の細い道をなんとかふんばって歩いてきたような気がする ――」

『占いはなぜ当たるのですか』の序章でも鏡さんはこのように語っています。しかし、新装版のあとがきにはこんな記述も。

「理屈で考えれば占いなど当たるはずがありません。しかし、現実には僕自身、占いは有効であるとどこかで感じていますし、この社会の中で占いは少なからぬプレゼンスを示しています」

少年時代に占いに魅せられ、長年、占いと向き合ってきた一方で、占いという言葉に抵抗を持ち、その本質を探ろうとしてきた鏡さん。第一人者でありながら、誰よりも客観的であろうとしているからこそ、「占いはなぜ当たるのですか」という難問に、正面から取り組むことができたのかもしれません。

■「占いはなぜ当たるのですか」の答えは?
あまり占星術のことを知らない読者にとっても楽しい読み物であり、若かりし頃の鏡リュウジさんの素顔を覗き見ることができる一冊でもある本書は、占いとの付き合い方を考えさせる大切な場とも言えます。

「占いはなぜ当たるのですか」という問いへの鏡さんなりの回答には「そうきたか」と口もとがほころんでしまう人も多いはず。一読した方なら「なるほど」ではなく「そうきたか」と感じる理由、きっとわかっていただけることでしょう。

巻末の、社会学者・宮台真司氏による解説「“世界”から“世界体験”へ」や、増補改訂として収録された英国・占星術界の重鎮であるジェフリー・コーネリアス博士の講演録「占星術は占いか」も読みごたえたっぷり。

かなり厚みがあり、本屋さんで見ても存在感のある本ですが、テンポがいいからか、サクサク読めるところも魅力的です。気になる箇所があったら、付箋を貼ったり、メモしたりしておいて読み返すのもいいかも。

占いは本当に当たるのか。占いには何ができて、何ができないのか。なぜ信じる人と嫌悪する人がいるのか……。

占い好きな人にとっても、興味はあるけれど怖いと感じる人にとっても、この本を読むことは、占いと自分の関係について改めて考える、いいきっかけになりそうです。今日9月9日は「世界占いの日」。この機会にチェックしてみてはいかがですか。

(文=ココロニプロロ編集部)


プロフィール:鏡リュウジ
雑誌、テレビ、ラジオなど幅広いメディアで活躍し、絶大な人気を誇る心理占星術研究の第一人者。占星術、占いに対しての心理学的アプローチを日本に紹介し、従来の「占い」のイメージを一新した。英国占星術協会会員、日本トランスパーソナル学会理事、平安女学院大学客員教授、京都文教大学客員教授など多方面で活動中。


西洋占星術界の大家「鏡リュウジ」が、未来を読み解く「ソーラーアークホロスコープ」と、現在の星の運行を示す「トランジットホロスコープ」を、出生時の星を示した「ネイタルホロスコープ」に掛け合わせて、精密に読み解きます。あなたの現在と未来、そして気になるあの人との恋のゆくえを特別にお教えしましょう。
鏡リュウジのコンプリート西洋占星術




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