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ナウシカは風の時代を象徴していた?鏡リュウジらが「グレートコンジャンクション」を語る

ココロニプロロ / 2021年1月1日 20時55分

陰陽師による天体観測のデータが政治に利用されていたことや、現代も使われている暦は陰陽師の時代から継承されていることなど、様々に歴史を紐解きつつ、科学と占星術の深いつながりにスポットを当てていきました。

◎科学と占星術の共通点は?


科学者・磯部さんが、鏡さんにこんな問いを投げかける場面も。「科学には『こうあってほしい』という希望や『こうなるはずだ』と信じていることを必ず疑ってかかるというプロセスがあるけれど、占星術は違うのではないでしょうか」。

この率直な疑問に、鏡さんは「12星座などの変わらないシステムの範囲内でこの世界を説明して安心感をもたらすのが占星術。規則的に回っている星のサイクルという安定感、秩序という感覚をどこかで僕たちは持っているのかもしれません」と返答。

磯部さんは「わからないことにワクワクするというのはあるけれど、わからないものに囲まれているのは同時に不安との隣合わせとも言える状態です。どうにかして自分の把握できる形で世界に対する説明を求めたいという点は、科学と占星術の共通点ではないかと思います」と結論づけました。

占星術、神話、宇宙物理学、アプローチは違えど人間の「世界を理解して安心感を得ようとする」という目的は一つなんですね。



一方、ぐらさんは、古代の天文現象の記録やバビロニア占星術における星の意味づけと、ご自身の天体観測の体験とを重ね合わせて解説。ご本人撮影の美しい星景写真を見ながら、実際に空を見上げて星を見ることと知識として知ることをリンクさせる楽しさを教えてくれました。

◎江戸時代、日本でオーロラが見えた?


磯部さんは、江戸時代の記録から日本で大規模なオーロラが見えたときのことを紹介。一晩中、手のシワが見えるくらい明るかったんですって!当時の人々の反応も記録されていて、空から火が降ってくると思って屋根に水をかけている人、諦めて寝ている人、また科学的に考察しようとしていた人もいたようです。



ちなみに、今このレベルの太陽フレアが起こると、放射線の影響で人工衛星、GPSは壊滅してしまうのだそう。また、送電線などの巨大な回路に巨大な電流が流れるので、大規模な停電が起こる可能性もあるのだとか。江戸時代だったから大過なく終わりましたが、現代では大災害になりかねない、というのも時代性ですよね。

「まだ宇宙のことが謎に包まれていた時代は、異変が起きた際、その意味を問いかけるのが占いだった」と鏡さん。「その感覚を排除して現象として観察し、あえて意味を見出さないのが近代科学」と述べる磯部さん。そして「占星術と科学は交わらないけれど、アート×科学のような距離感を保っていければいい」と考えるぐらさん。

三者が結びつける二つの世界の根底には、やはり人類の「知りたい」「安心したい」という気持ちがあるのかもしれません。

鏡リュウジさんが「今回のイベントに磯部さんが出演されること自体が風の時代的」と言うくらい、占星術と科学は相反するものという認識でしたが、果たしてそのコラボレーションは実に奥深いものでした!

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