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切ない物語が浮かび上がる…繊細な絵柄にうっとり 少女マンガ×タロット

ココロニプロロ / 2021年1月10日 18時55分



鏡先生:ただ、この時代に木版画などの技術が生まれ、印刷されて大量生産されるという流れになるんですよ。それから、17世紀か18世紀になると、ルネサンスの影響でフランスに文化の中心地が移動して、フランスがタロットの一大生産地になったんですね。

砂羽さん:うんうん。

鏡先生:当時、タロットの多くは港町で作られていました。

砂羽さん:なるほど、印刷は水を使いますからね。

鏡先生:はい。あとは流通も、港町が産地になった理由に関係しています。当時の輸送手段といえば船ですから、港町には各地を移動するのが生業の船乗りなど、国内外から多くの人が集まりました。船乗りが暇なときに安価なカードで遊び始めたことが、タロットがカードゲームとして各地に広がっていくきっかけとなったんです。

砂羽さん:なるほど! 確かに、船乗りは、カード遊びに興じていそうです!

鏡先生:それから、タロットじゃないですけど、日本でも同じようなことがあったんですよ。江戸時代、ポルトガルから来た船乗りたちが持ち込んだ遊びが、カルタです。

砂羽さん:へえー! なるほど。カルタの語源は、ポルトガル語のcartaということなんですね。

* * * *
ポルトガル語のcartaは、「四角い紙」や「カード」という意味があります。カルタも、カード遊びとして日本に入ってきたとは! カルタとタロットの歴史に、重なる部分があるなんて、なんだか不思議です。


■語り尽くせない、アートとタロットの魅力
何世紀も前から多くの人に親しまれてきたタロットカード。長い歴史の中で作り上げられてきた神秘的な世界観に惹きつけられずにはいられません。



砂羽さん:神秘に触れるきっかけはいろいろあると思いますけど、その中でもタロットって、自分の内側にある神秘の扉を開く入口になりやすいんだろうなと感じます。

鏡先生:そうですね。美術とタロットを結びつけるだけでも、ルネッサンスとか70年代アートとか、いろんな入口がありますよね。

砂羽さん:本当ですね。シュルレアリスムの代表的なアーティスト、ダリも、タロットカードをデザインしていますしね。

鏡先生:そうそう。それから、イタリアには、画家でもあり彫刻家でもあった現代アーティストのニキ・ド・サンファルが作った、タロット・ガーデンがあるんですよ。オブジェというより建物という感じで、タロットの世界観を表現しているんです。

砂羽さん:タロット・ガーデン! 素敵ですね! もし続編があるなら、ぜひそこに行きましょう!

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