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「私のようなブスにとって正しい服装が何なのかわからない」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第39回

ココロニプロロ / 2016年9月30日 20時15分

若い頃に雑誌を買ったことがある、ということですが、今の雑誌にはユニクロなどのファストファッションだけで垢抜けて見えるコーディネートや、それこそ普通に見えて周りから浮かない小ぎれいな安い服の特集などもバンバン載ってます。モード系の雑誌にはそりゃ高い服が載ってますけど、この不況時代に即した雑誌がちゃんとあります。

汚れてなくて清潔で、カジュアルすぎない服装であれば、仕事の場でも大丈夫でしょうし、相手に不快感を与えることはまずないと思います。ユニクロでも全然いいはずというか、私もユニクロ着てますが(商品名もカタログもだいたい把握してるほど詳しいです)、どちらかというときちんと見せたいときに着ることのほうが多いです。シンプルな服のほうがきちんと見えるんですよね……。

で、気になるところなんですが、「私はブスなので、ブスだからこそ服装に気を遣わなければいけないとは思うのですが、上手く言えないんですけどブスは何をやってもブスなんじゃないかと諦めてしまう気持ちがあるんです」。ここです。これ、呪縛ですよね。私も20代の頃はこの呪いにかかってました。ありとあらゆるタイプの服を着てみても、結局、服は良くても、全然自分自身はアガって見えないじゃん、と、それまで買った服が全部無駄だったような気がして落ち込んだりもしてました。ギャル服に走ってみたり、コンサバに行ってみたり、どれもなんかしっくり来ないし、変でした。なんとかちゃんと見えるように、と、飢えてでもいるかのように服を買ってました。

でも、ブスだからこそ服装に気を遣わなければなんて思う必要もないし、ブスは何をやってもブスなんてこともないです。そんなの全部思い込みだし、嘘です。謙虚すぎるがゆえに自分の可能性を封じ込めてるだけです。「一週間がんばってみたけど何も変わらなかった」「一ヶ月いろんな着こなしを試してみたけど大差ないように思える」。そうかもしれません。でも、変わってるんですよ。自分ではそう感じてなくても、これまでの服にネックレスひとつ足すだけでも変わるし、バッグ変えるだけでも変わるし、周りから見れば変わっているんです。それに、経験値を積んでるんです。その間に。

特別おしゃれな人を目指したいわけじゃないなら、自分にとって着心地が良くて、落ち着く服で、それなりにきちんと見える服という路線で考えてみてはどうでしょうか。そういう服は、みんな欲しいので世の中にたくさんあります。そういう服を着ていて、感じ悪くなることはまずないと思いますし、場に溶け込むことができる服を着ていれば、居心地は今よりずっと良くなるのではないでしょうか。
喪ブスさんは自分をブスだブスだとおっしゃいますが、服は、きれいな人のためだけに作られているわけではありません。自分なりに「このへんかな?」と思う服を探って、着てみてはどうでしょうか。世間にどう思われるかというのはいったん置いといて、店員さんやお友達に相談してどういうのがいいか聞いてみるのもいいと思います。服の世界は、あなたを拒んでません。洋服屋さんは、美人だけを相手に商売なんてしてません。

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