【電力供給システム LEAF to Home】家の電気をクルマが供給? クルマだけじゃない使い方ができるEVの新しい価値!【特集・コラム:生活・文化】
CORISM / 2012年5月31日 7時7分
近未来を感じるリーフとEVステーションで、東電絡みの「不愉快な夏」を乗り越える
日産は、ニチコンが開発した"EVパワーステーション"を活用して日産リーフのバッテリーから電力供給するシステム "LEAF to Home" を導入する。電気自動車の大容量バッテリーに貯めた電気を一般住宅の分電盤に接続して活用するシステムは世界初。
日産リーフに搭載されるリチウムイオン電池の容量は、24kwhと大容量。この24kwhという容量は、一般家庭の約2日分の電力に相当するという。実際に停電になったときは、電力を節約するので2日以上の電力がッ供給できるだろう。
一旦、日産リーフに貯めた電力を家庭用に給電する場合には、今回発売された大手電気機器メーカー、ニチコンが開発したEVパワーステーションが必要。車両側と家庭側両方の電力を見ながら、最適で安全な充電や給電を可能としている。
このEVステーションの充電や給電の出力は6kwh。これだけの出力が必要なのは、複数で大出力の電気製品を同時に使えることが前提になっている。この機能が結果的に、このEVパワーステーションを倍速充電器としても使えるというメリットも与えた。通常の200V普通充電だと満充電まで8時間かかっていたものが、半分の4時間へ短縮される。この機能は、出入りが激しい使い方をしているユーザーにとっても便利だ。
このEVパワーステーションの最大の魅力は、安い夜間電力で蓄えた電力を昼間に使えるという点。電力不足をアピールしまくり危機感ばかり煽り、電力料金をアップしようとする東電の活動も、このEVステーションへの追い風になっている。昼間の電力ピーク時に、リーフに貯めた電力を使い、ピークカットのツールとしての期待は大きい。日産の試算によると、昼間使用する電力10kwhをリーフから給電した場合、1ヶ月で約4400円もの節約が可能だということだ。
まぁ、ちょっと大げさな試算で、朝8:00から夜10:00まで14時間も給電するというもので、こうなると、もう、クルマとしての機能はなく、ただの電池だ。おもしろいのは、リーフをただの電池として使っても、実は安い。家庭用リチウムイオン電池は、1kwhちょっとで30万円などというのもざらにあり、24kwhもの大容量で、約300万円で買える電池としての日産リーフは、バーゲン価格でもある。都心では電池としてリーフを買って、たまにクルマとして使うなんていう贅沢な使い方も出てくるかもしれない。
このように、EVパワーステーションを付けるだけで、クルマとしてだけでなく新たな価値を生み出した日産リーフ。家庭用太陽電池で、平日昼間は誰もいない家で発電したものをリーフに貯めて夜使うなんていう共稼ぎ世帯などの使い方も可能と、ライフスタイルに合わせて柔軟な使い方ができるのも新しい。
このEVステーションの価格も標準的な設置費込みで、約33万円(補助金適用後)と安価なのも魅力だ。
また、すでに販売されたリーフもコンピュータシステムの一部を書き換えることで使用可能。顧客には、6月中旬より日産販売会社を通じて、EVパワーステーションの購入が可能。設置工事は、7月の上旬から開始予定だという。
東電絡みの不愉快な夏を、リーフ&EVパワーステーションで、少し先の未来を感じならが過ごせる人を羨ましく感じる日も近い。
EVパワーステーション:主な仕様
<EV充電時>
入力電圧: 単相、AC 200V(±15%)、50Hz/60Hz(±5%)
入力電流範囲: AC 0~36A
出力電圧範囲: DC 50~500V(CHAdeMO方式)
最大出力電力: 6kW
変換効率: 最大90%以上
力率: 99%以上
<家庭供給時>
入力電圧範囲: DC 150V~450V
入力電流範囲: DC 0~30A(ケーブル仕様により制限)
出力電圧:
単相3線式(AC100V×2相)
AC100V(±6%)、50Hz/60Hz
AC200V(±6%)、50Hz/60Hz(最大±2%)
出力電流範囲: AC 0~30A
最大出力電力: 6kW(単相AC100V・3kW×2相)
変換効率: 85%以上
外形寸法: 650mm (W) × 350mm (D) × 781mm (H)(突起物含まず)
質量: 約60kg
販売計画
初年度 10,000台
★クルマ以上の価値を生むEVパワーステーションの詳細はコチラ
■ニチコン EVパワーステーション公式HP
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