日産保管庫はやっぱりGT-Rの聖地!? (ケンメリ・スカイラインGT-R編~日産ヘリテージコレクション探訪記その1)【特集・コラム:エンタメ】
CORISM / 2012年7月24日 7時7分
トヨタ、ホンダ、スズキファンは恵まれてる!?日産ファンの聖地はWeb上?
世は博物館めぐりブームとか。クルマ好きにも博物館めぐりしやすい環境が整ってきて、最近は自動車メーカーが運営している博物館も多くなっています。
ホンダが栃木県のツインリンクもてぎ内で運営する「ホンダ・コレクションホール」、トヨタが愛知県長久手町で運営する「トヨタ博物館」、スズキが静岡県浜松市で運営する「スズキ歴史館」など各メーカーの特色あふれる博物館が各地に開設されています。
そんな中、大手メーカーの中で見学しやすい博物館を唯一持ってないのが日産。場所の問題や採算の問題などいろいろあるのでしょうが、ぜひ土・日にも見学できる立派な博物館を造ってほしいと思います。
とはいえ、日産も過去に創りだした名車を大事に保管している点では他のメーカーと一緒。「日産ヘリテージコレクション」という名前で約400台を保存し、イベントの時などにそこの車両を使ったりしているそうです。保存車両の詳しい内容は「日産ヘリテージコレクション・オンライン」というWebサイトで公開されていますので、ぜひ一度ご覧あれ。
今回は日産さんのご好意で、その「日産ヘリテージコレクション」を特別に取材させていただきましたので、その探訪記をお伝えします。
日産保管庫で「幻のGT-R」実車と遭遇!やっぱりリアルはイイ!
さて、日産の代表車種の一つとしてまっ先に名が挙がるのはなんといってもGT-R。現行のモデルは「ニッサンGT-R」ですが、それまでは「スカイラインGT-R」としてレースで大活躍し、多くの車好きのあこがれの車種となったものです。
「スカイラインGT-R」は3、4代目と8~10代目の全5代で設定されましたが、実はその中で唯一レースに出場したことのないGT-Rがあります。それが4代目、通称「ケンメリ」と称されるC110型のスカイラインGT-R。
排出ガス規制が厳しくなった1973年にデビューしたこのクルマは、日産が環境対策に力を注ぐことを優先させレース活動を一時休止したためレースで走ることなく、また販売もわずか4ヶ月で打ち切られてしまった「幻のGT-R」なのです。
今回お邪魔した「日産ヘリテージコレクション」の車両保管庫にはそのケンメリ・スカイラインGT-Rがショーカーも含めてなんと3台も保管されていました。総販売台数197台と言われるこの車を3台もまとめて見られる機会はなかなかないもの。GT-R好きにはたまらない場所ではないでしょうか?
197台のうち赤は何台・・・?幻の中の幻のGT-Rは必見!?
実はこの197台という台数、一説では3代目GT-Rに搭載していたS20型エンジンの生産済のものが余っていたので、その余り分だけ4代目GT-Rを造るということになり197台でS20型エンジンがなくなったため販売終了となった、とも言われています。
これもまた、幻のGT-Rをいろどる伝説として興味をひかれるものの一つではないでしょうか?
そんな4代目ですが、スカイライン史上ではいろいろエポック・メイキングな車でもありました。
まず販売台数。「ケンとメリーのスカイライン」という、広告業界ではこれもまた伝説的に有名なキャッチフレーズとともに人々の関心を大いに引き付け累計64万台を販売。歴代の中で最も売れたスカイラインとなりました。
また、スカイラインのアイデンティティのように言われる丸型4灯のテールランプも4代目が初めて採用。11代目のスカイライン(∨35型)で一度なくなりましたが、ファンの声に押されてマイナーチェンジで復活し、以降のスカイラインはもちろん、「ニッサンGT-R」にも採用されています。
「ニッサンGT-R」は2007年の発売当時777万円という価格が話題となりましたが、「ケンメリ・スカイラインGT-R」の1973年当時の販売価格は162万円とのこと。
お安いように思えますが、標準モデルのスカイライン2ドアHT2000GT-Xが100.5万円(1972年)とのことですから、今の「ニッサンGT-R」と同じような高嶺の花だったのでしょうか・・・?
そんな「ケンメリ・スカイラインGT-R」を粋な赤色のボディカラーで乗り回していた人は何人くらいいるんでしょう?
色は白・銀・赤の3色が設定されていたとのことですが、当然ながらもっとも生産台数が少ないのは赤。
今まで実車を見たことはありませんでしたが、日産保管庫にはちゃんと保管されていました。幻の中でも幻な、赤のGT-Rを見られることができたのは非常に貴重な体験でした。
博物館ができたら間違いなくGT-R好きの聖地になる。そう強く思った今回の日産保管庫訪問でした。
【関連記事】
- 進化し続ける日本屈指のスーパーカー【日産GT-R試乗記】
- 【新車・中古車購入術】日産GT-Rの選び方&リセールバリュー
- 【日産 GT-R 試乗記】宿命のライバル「ポルシェ911GT2」とどちらが速い!?2011年最新モデルをサーキットで全開テスト!
- 【日産 スカイライン クロスオーバー 試乗記】クーペとSUVが合体!? スカイライン風味のクロスオーバーモデルが登場!
- 嗚呼、想い出の「西部警察」~あのカーアクションをもう一度!~
- クルマ好きのコドモを増やすには、オトナが楽しまなきゃ! 今こそ“車育”のススメ!
- 日産モータースポーツのファン感謝デー「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2010」開催
- 新型日産ノート、7月16日世界初公開か? 日産サイトでライブ中継も! 新画像&情報追加! スクープ! 2012年登場の次期新型日産ノートは1.2L直噴エンジン+スーパーチャージャー搭載か?【日産INVITATION(インビテーション)】
- 日産セレナ新車情報 8月1日発表! セレナハイブリッドの正式名称は、日産セレナS-HYBRID! スクープ! セレナにハイブリッドモデルが登場か? 新型日産セレナ ハイブリッド誕生?
- 日産車試乗記一覧
- 日産車試乗記一覧
この記事に関連するニュース
-
日産「GT-R」まもなく生産終了… またしても「Rの伝説」が消滅へ 「次世代GT-R」はもう出ないのか? 3世代にわたる「歴史的名車」どんな“存在”だったのか
くるまのニュース / 2025年2月2日 18時10分
-
名車「R32型スカイラインGT-R」をEV化した真意 日産が旧車のカスタマイズを披露した理由とは
東洋経済オンライン / 2025年1月30日 12時0分
-
日産「現代の“ケンメリ”!?」初公開! 「旧車デザイン」×斬新「トモアキブルー」採用で超カッコイイ! 四連テールのファストバッククーペ…日産校の「NEO SKYLINE」とは
くるまのニュース / 2025年1月24日 10時10分
-
ニッサン「“最強”スカイライン」がスゴい! 420馬力「“匠”の手組みエンジン」は“集大成”の姿! “名車”スカイライン68年の歴史は「これで終わる」のか!?
くるまのニュース / 2025年1月23日 11時10分
-
日産が「現代のケンメリ」を初公開! 美しすぎる2ドア「旧車デザイン」×斬新「トモアキブルー」がカッコイイ! 現代に蘇った“伝説モデル”「NEO SKYLINE」TASで披露
くるまのニュース / 2025年1月11日 7時30分
ランキング
-
1ホンダ・日産の株価急上昇、需給巡る思惑先行 破談報道でも
ロイター / 2025年2月5日 10時39分
-
2やりすぎやん、スシロー! 鶴瓶のCM“抹消”は危機管理的にアリかナシか?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月5日 6時10分
-
3「横浜駅に頼らない路線」神奈川県ご当地鉄道事情 代表格は「ロマンスカー」でおなじみの大手私鉄
東洋経済オンライン / 2025年2月5日 6時30分
-
4トランプ政権始動、円相場の行方は関税次第に…マーケット・カルテ2月号
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年2月5日 7時0分
-
5西友の売却に見る「総合スーパー」の終焉 かつてダイエーと争った“王者”の行方は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月4日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください