「浅間ヒルクライム2013観戦記」最新の車からヒストリックカーまで!”元祖”聖地でスポーツカーを堪能!【特集・コラム:イベント・モーターショー】
CORISM / 2013年7月5日 10時30分
標高2000mに新旧スポーツカーが集合!
6月14日、15日の2日間、長野県と群馬県の県境にある浅間山の西側を高峰高原まで一気に駆け上がるチェリーパークライン(長野県小諸市)を舞台に、昨年に続いて今年で2回目となる「浅間ヒルクライム2013」というイベントが開催されました。なかなか盛況だった当イベントの様子をお伝えします。
6月14日(土)は直前まで日本列島に接近していた台風3号の影響が残り、会場付近の天気は雨の予想。実際、関越自動車道から上信越自動車道に入ったあたりから濃い霧が立ち込め、フロントウインドウが濡れ始めました。
「これはかなり荒れた天気になりそうだぞ」と思いながら、釜めしで有名な横川のサービスエリアを過ぎ、長いトンネルを抜けて佐久平のあたりに出ると、なんと天気は一変、お日様が出ているではありませんか!
その後チェリーラインを標高2000mの高峰高原まで登ってイベント会場である「アサマ2000スキー場」まで行きましたがやっぱり空は晴れています。「これは日頃の行いが良いせいかなー」と思いイベントスタッフの方にそのことを言うと、「この辺は標高が高いから今は雲の上に出ているんですよ」とのこと。なんだ、そうだったのか・・・。
事実その後下の方から雲が上がってきて、あっという間に土砂降りに。その雲が抜けると薄日が差し、また山の下の方から雲が押し寄せてくると雨、といった感じで1日になんども天気が変わりました。
そんな中、大変だったのはオープンカーに乗った参加者の方。特にヒストリックカーは幌タイプで脱着に時間がかかる車も多いため、雨が降りだしても装着するのをあきらめ濡れながらドライブせざるを得ない状態。「次回はスカッと晴れるといいなー」と見ているだけのこちらも思ったのでした。
ジムカーナやスペシャルステージ走行などもあって見どころ盛りだくさん!
しかしながら、そのようなヒストリックカーがたくさん見られるのがこのイベントのいいところ。その上、いろんなメーカーの最新のスポーツカーも同時にたくさん見られる、という点が他のイベントではあまりない、「浅間ヒルクライム」ならではの特色です。
日本で走りだしたばかりの「ポルシェ・ケイマンS」がいるかと思えば、電気自動車(EV)メーカーとして有名なアメリカ、テスラ社の最新EV「テスラ・モデルS」が参加車両として走っていたり(今年後半から納車開始の予定でまだ日本には2台しかないそうです)、世界限定50台しか販売されなかったと言われる「レクサス・LF-Aニュルブルクリンクパッケージ」が雨の中甲高いエンジン音を響かせながらヒルクライム走行したり、その他「ベントレー・コンチネンタルGTスピード・コンバーチブル」、「フェラーリ・カルフォルニア」「アストンマーチンDB9」「アバルト695トリブートフェラーリ」などが走っていたり・・・、ともうスポーツカー(スーパーカー?)のてんこ盛り状態と言って良い感じ。
それらと「ディーノ246GT」(1969年)、「トライアンフTR2」(1955年)、「MGA1600 MARK2」(1961年)、「アルファロメオTZ」(1964年)などのヒストリックカーが、同じコースを走ってくるのを見られるイベントというのは日本ではなかなかないのではないでしょうか。
次回はますます増えると予想されるギャラリーにも配慮した運営を期待!
イベントでは公道(チェリーライン)を走るヒルクライム走行(土曜2回、日曜1回実施)のほか、私有地内の道路を使った「スペシャルステージ」走行(タイムアタック)、同じく私有地内の駐車場を使った「ジムカーナ」が実施され、参加者は希望する種目にエントリーして思い思いに愛車の走りを楽しんでいました。
また、ギャラリーとして来場した人にも思わぬ特典が!日曜日はジムカーナの競技参加車両が少なかったため、急遽「ジムカーナ・タクシー」(プロドライバーの運転する車でジムカーナを同乗体験)が無料で実施されたのです。
しかも車はトヨタ・LF-Aやランボルギーニ・ガヤルド、ケーターハムなど。めったに乗ることができない車たちなので特に家族連れに人気で、じゃんけんによる抽選を勝ち抜いた人は皆子どもと一緒にニコニコ顔で乗り込み、プロの走行テクニックとスポーツカーの走りを堪能していました。
このように大変盛況だった「浅間ヒルクライム」ですが、イベントが有名になるに連れ増えていく観戦ギャラリーをどうさばくか、が今後の課題になりそうな気がしました。
参加者が増えればその走りっぷりを見ようとやってくる友人・知人も多くなるわけで、それにより会場へ向かう唯一の公道であるチェリーラインを走る一般車もだんだん多くなります。そうすると参加者がヒルクライム走行する時間を取りにくくなるのではないでしょうか。最悪渋滞してしまう、という可能性もあります。
また、来場したギャラリーは当然参加者の走りを見ようとするわけですが、今回道路のすぐそばまで寄って行って見ている人たちも散見されました。本来自己責任ではありますが、ギャラリーが事故に巻き込まれるとイベントは続けられなくなると思うので、安全な観戦エリアを設定してそこへ誘導したほうがよいのではと思います。
今回、午前中で会場の駐車場がいっぱいになるほど人が集まった人気イベント。ギャラリーをどう誘導するか、といった配慮も含んだ安全第一の運営で、主催者が言うように100年続くイベントとなるよう期待しています。
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