スズキ ソリオ/ソリオ バンディット新車情報・購入ガイド トヨタ勢のお株を奪う新開発のパラレルハイブリッド車投入で、クラストップの燃費32.0㎞/Lを達成! 【ニュース・トピックス:スズキ】
CORISM / 2017年1月11日 20時20分
売れないクラスで、スライドドア&高い全高というユニークさで隠れたヒットモデルとなっているスズキ ソリオ
スズキ は、コンパクト トールワゴンのソリオ /ソリオバンディット に、スズキ独自のパラレルハイブリッドシステム を搭載した新型ソリオハイブリッドの発売を開始した。
スズキ ソリオの起源となっていたモデルがワゴン ワイド。人気絶頂だったワゴンR をベースにボディを拡大。1.0Lエンジンを搭載していた。このモデルが登場したのが1997年なので、スズキはすでにこの頃からコンパクトトールワゴンクラスのモデルをマーケットに送り続けてたことになる。その後、車名は色々変化したが、2011年に登場した先代ソリオから、左右スライドドアを装備したモデルになった。
そして、現行のソリオは2015年に登場した。現行ソリオのボディサイズは、全長3,710×全幅1,625×全高1,745mmとなっていて、全高こそ高いものの全長と全幅はトヨタ アクアや日産ノートといった売れ筋コンパクトカーよりひと回り小さいクラスであるAセグメントと呼ばれるクラスに属する。
このクラスには、日産マーチ や三菱ミラージュ 、トヨタ パッソ などが属しているが、パッソ以外あまり売れていないのが現状だ。売れない理由は、軽自動車 と競合。価格は同程度で、軽自動車はなかなか優れたパッケージングをもつことや、維持費や税金を含めると軽自動車が優れているからだ。
この厳しいマーケットで安定した販売台数を確保していたのがソリオだ。ソリオは他のコンパクトカーと異なり、高い全高とスライドドアというユニークさをもつ。この独自のパッケージングが評価されているのだ。
ソリオの販売台数は好調で、2016年4~9月の販売台数は24,516台。前年同月比153.3%と好調。登録車の新車販売台数ランキングでは15位で、スズキの登録車でトップとなっている。地道に売り続け、顧客を増やしていった結果だ。
トヨタには、以前やや背が高いbBがあったが少し前に撤退。ところが、ソリオの成功理由を理解したダイハツとトヨタ、同じコンセプトのコンパクトトールワゴンである新型トール、ルーミー/タンクという3車種を投入。なんと、トヨタの全チャネルで扱う。トヨタの圧倒的な営業力で、スズキが築いてきたマーケットの顧客を根こそぎ奪う勢いだ。
新開発のパラレルハイブリッドで、ライバルのトヨタ&ダイハツ勢の迎撃態勢完了!
こうした強力なライバル車が投入されたソリオだが、しっかりと新機種を投入し迎撃態勢に入っている。その新機種が、新型スズキ ソリオハイブリッドということになる。ハイブリッドで世界を席巻するトヨタのお株を奪う格好となった。
この新型ソリオハイブリッドは、従来のマイルドハイブリッド機能を搭載したモデルではなく、スズキ独自のパラレルハイブリッドを搭載したストロングハイブリッド車だ。従来のマイルドハイブリッド車は、モーターはあくまでエンジンのアシスト程度の役割しかなかったが、今回のハイブリッド車は約60㎞/h以下で条件がそろえばEV 走行が可能になっている。
この新たなハイブリッドシステムは、K12C型デュアルジェットエンジンに、発電も可能な駆動用モーター(MGU)と伝達効率に優れたトランスミッションであるオートギヤシフト(AGS)を組み合わせたもの。軽量コンパクト、高効率なスズキ独自のパラレル方式ハイブリッドシステムを採用した。
EV走行を可能とするためには、大きなリチウムイオン電池を搭載しなくてはならない。この電池は一定のスペースを取るため、室内スペースなどが狭くなる可能性がある。しかし、新型ソリオハイブリッドは、リチウムイオンバッテリーを荷室床下に格納。ソリオ本来の広い室内空間は犠牲にすることなくハイブリッド化されている。
モーターの出力は13.6psほどなので、力強いEV走行が可能という訳ではないが、モーターによるアシスト走行に加え、クリープ走行時や約60km/h以下での一定速走行時にはエンジンが自動停止し、EV走行を可能とし低燃費化している。また、加速が必要な時などには、このモーターが瞬時にエンジンをアシスト。アクセルを踏んだ瞬間のレスポンスの早さや力強さは、なかなか気も持ちいい走りとなっている。
このハイブリッドシステムと組み合わされるミッションは、シングルクラッチの5速AGS(オートギヤシフト)。シフトフィールは随分洗練されていて、ダイレクト感のある走りができる。ただし、スムースさではやはりCVTが上回るといったところだ。
この5速AGSシステムなどを含め、スズキの軽量化技術により軽量化ハイブリッドシステムにより、新型ソリオハイブリッドの車重は全車1,000kg未満の車両重量を達成。その結果、コンパクトハイトワゴンのナンバー1となる32.0km/Lという低燃費を実現。全車をエコカー減税の免税対象車とした。
せっかくの新しいハイブリッドシステムを搭載した新型ソリオハイブリッドなのだが、外観での見分けは難しい。エクステリアデザインでは、フロントグリルのスケルトン部に、ブルーメッキを採用。リヤコンビネーションランプおよびバックランプレンズをブルークリアタイプに変更。左右フェンダーとバックドアに専用エンブレムを装着といったわずかな差となった。
インテリアデザインは、ブルーメタリック塗装のインパネアッパーガーニッシュ。青色基調の専用デザインのメーターに、MGUの作動状態を表示するモーターパワーメーターが採用されている。
スズキ ソリオハイブリッド購入ガイド
スズキ ソリオハイブリッド購入ガイド。ソリオのライアップは、ガソリン車はGグレードの1グレードのみ。このGグレードは、ほとんど売れていないので、マイルドハイブリッド車かハイブリッド車のどちらかを選ぶということになる。
ハイブリッド車とマイルドハイブリッド車の価格差は、約22万円と意外と大きい。ハイブリッド車の燃費が32.0㎞/Lで、マイルドハイブリッド車の燃費が27.8㎞/Lとなっている。装備差はほぼ同じなので、この燃費差では、車両価格差約22万円を燃費差による燃料費で元を取るには厳しい状況。
さらに、上級グレードのハイブリッドSZは2,062,800円とAセグメントのクルマとは思えないほど高価な価格設定になってしまっている。この価格に、絶対に装備したい歩行者検知式自動ブレーキであるデュアルカメラブレーキサポートを装着すると59,400円高になる。こうなると、トヨタ アクア や日産ノート e-POWERなどのひとクラス上のハイブリッドコンパクトカーが買えてしまう。スライドドアであることから、価格が高くなってしまうとはいえ、ちょっと微妙な価格帯に入っている。よほどハイブリッド車らしいEV走行を楽しみたいのならば問題ないが、予算を重視するのであれば、マイルドハイブリッド車で十分といえる。
グレードは、上級グレードとなるSZかMZがお勧めとなる。エントリーグレードのSX、MXには右側パワースライドドアの設定がない。上級グレードには、ディスチャージヘッドライトやLEDポジションライト、オートライトなども標準装備されている。価格差は15万円ほどあるが、上級グレードとなるSZかMZの方が満足度が高い。バンディットは、さらに高価なのでどうしてもこのデザインが好きという人向けだ。
スズキ ソリオハイブリッド/ソリオ バンディットハイブリッド価格
■スズキ ソリオ/ソリオ バンディット価格
・ソリオHYBRID SX 1,917,000円
・ソリオHYBRID SZ 2,062,800円
・ソリオ バンディットHYBRID SV 2,046,600円
スズキ ソリオハイブリッド/ソリオ バンディットハイブリッド
代表グレード | ソリオHYBRID SZ |
---|---|
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) | 3,710×1,625×1,745mm |
ホイールベース[mm] | 2,480mm |
トレッド前/後[mm] | 1,435/1,440mm |
車両重量[kg] | 990kg |
総排気量[cc] | 1,242cc |
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm] | 67(91PS)/6,000 |
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 118(12.0kg・m)/4,400 |
モーター最高出力[kW/rpm] | 10/3,185~8,000 |
モーター最大トルク[N・m/rpm] | 10/3,185~8,000 |
ミッション | 5AGS |
タイヤサイズ | 165/65R15 |
定員[人] | 5人 |
税込価格[円] | 2,062,800円 |
レポート | 編集部 |
写真 | スズキ |
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