日本屈指のアウトドアシティ・京都へ。古都・京都は山も町も、歩くともっと楽しい。

オーバーツーリズムがさけばれる昨今。京都の山旅というのもおすすめ。

　京都は、実は日本でも屈指のアウトドアシティ。北西には愛宕山、北東には比叡山、さらに足を延ばせば、雲取山や峰床山、と気軽に行ける低山から豊かな自然に満ちた山まで、三方ぐるりと山に囲まれている独特な地形を持つ都市。町と山の距離が近く、山から下りてきたら、あら銀閣寺。なんて出会いがあるのが古都・京都の魅力です。

　そんな京都は、町も山も、歩くともっと楽しい町に。紅葉に色づく11月、アウトドアシティ京都を存分に楽しむ旅へ出かけてきました。

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山歩きにも、町歩きにも。拠点にしたい「マムート 京都」

マムート京都店。ジャケット ミラクル ミッドレイヤー ジャケット アジアンフィット 33,000円、パンツ マウンテン タフ パンツ アジアンフィット 16,500円、リュック エクセロン15 14,300円、シューズ サーティグ 2 ミッド ゴアテックス 27,500円／すべてマムート

　今回、旅へ出かけたのはシンガー・ソングライターの井上園子さん。9月にファーストアルバム『ほころび』を発売し、2025年には京都でのライブも予定しているという井上さんですが、京都は修学旅行以来。山も京都もビギナーの井上さん、まずはしっかり準備から！ マムート京都店を訪れました。

山にも京都にも詳しいスタッフに話を聞けるから、安心。

　場所は四条烏丸、大丸京都からもほど近い、マムート京都。コンセプトを「MAMMUT MEETS KYOTO」と掲げている通り、お店の奥にあるブランド体験スペース「ヒュッテ（Hütte）1862」では、マムートスタッフが常駐し、京都周辺のハイキングコースや登山コースについて丁寧に説明してくれます。

京都のハイキングルート「京都一周トレイル🄬」が記された3D造形。

　京都にも山にも造詣の深いスタッフに相談し、今回は紅葉も美しい比叡山へ行ってみることに。ロープウェイやケーブルカーが整備され、気軽に登ることができ、眺望も良い比叡山は初心者にうってつけの山。ハイキングにも最適です。

「ここに行くんですね。思ったより全然近いです！」（井上さん）

　マムート京都店では登山に必要な道具のバックパックへのパッキングの仕方やプロダクトケアの方法も実際に体験できます。思ったよりバックパックが重くてツラい登山になってしまった、アイテムが足りなくて失敗した、ということがないよう、しっかりと相談をして登山に臨むことができます。

履き心地もしっかり確認。

「かわいいですね、普段も着てみたい！」（井上さん）トロバット ロングスリーブ シャツ アジアンフィット 14,300円

バスとケーブルカーで楽々ハイクもまた、よし

八瀬駅のバス停からケーブル八瀬駅まではすぐ。

　比叡山の麓、八瀬駅までは京都駅からバスでおよそ1時間。のんびりと京都の町並みを眺めながらバスの旅もオツなものです。バス停から、ケーブル八瀬駅へ、高野川を渡ると、色づいた木々と清らかな空気が歓待してくれます。

出町柳の賀茂大橋で鴨川に合流する高野川。

　比叡山へは雲母坂と呼ばれる古道を通り山頂を目指すルートなど、さまざまな登山道がありますが、今回はバスとケーブルカーを利用して楽々ハイク。まずは、自分のレベルに合わせて、自然を感じることが大切。歩いている中で、面白いと思ったら、別のルートや別の山にトライしてみるのがおススメです。

叡山ケーブルは標高差561mで日本一を誇る。

　ケーブルカーとロープウェイを乗り継ぎ、比叡山頂駅へ。山頂駅の近くの展望台からは大津市街、そして琵琶湖の景色が広がります。

「こんな風に琵琶湖を眺めたことが初めてだったので、すごく新鮮です。こんなに京都と琵琶湖って近いんですね、山に登ることで新しい京都の姿が見えるような気がします」

「海みたい！」と井上さん。

比叡山の展望スポットはいくつかあるので、ゆっくりと巡ってみるのもおすすめ。

　山を歩くことで、歴史を感じることができるのも京都の魅力。比叡山頂からはシャトルバスが運行されており、比叡山内の各所へ移動することができます（12月上旬～3月中下旬。年によって道路状況が異なるので、ご注意を）。さっそく、世界文化遺産にも登録された延暦寺へ行ってみましょう。

1200年の歴史と山の空気をともに味わう

修学旅行を思い出しながら、記念写真。

　1200年の歴史を誇り、天台宗の本山寺院として知られる比叡山延暦寺はその文化的な価値は言うまでもなく、比叡山そのものが都富士と呼ばれ、天台薬師の池と詠われた琵琶湖や京都の町並みを一望できる自然環境にも恵まれた場所。自然散策と史跡巡り、どちらも楽しむのにはうってつけの場所です。

山特有の静謐な空気が気持ちいい。

　比叡山は京都一周トレイルのコース沿いでもあり、ハイクにも最適な山。ハイキングコースを分け入っていくと、気持ちのよい小道が広がっています。

「久しぶりに山登りしました！」

「東京でも高尾山とか、身近な山はありますが、京都の山の近さはそれとは違った独特な近さがあるような気がします。町をグルっと囲むハイキングコースがあって、コースのところどころに気軽にアクセスできるのってなんだか素敵ですね」

神社仏閣もしっかり見学。

紅葉がきれいに色づいていました。

　気持ちのよい山道を歩いたら、境内もしっかりと散策。

「実は、寺院って修学旅行の時にぐるぐる連れ回された経験があったので、そんなに楽しい印象がなかったんです（笑）。でも、こうして、自分の足で歩いて、巡ることで、どうしてこの場所にこういうお寺とかできたのかわかる気がするし、歩く速度で眺めることで、自然も歴史もまた違った見え方をしてくる気がしてきます」

紅葉狩り！

　山歩きを堪能した後は、下山して、京都の町歩きへ。比叡山の麓・八瀬と出町を繋ぐ鯖街道を通り、京都へ向かいます。都へ向かういにしえの道でありながら、今もなお人が行き交い賑わう町・出町はまさに京都の玄関口。どんな出会いが待っているでしょうか。

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井上園子（いのうえ・そのこ）

1998年10月17日、神奈川県出身。2022年よりアルバイト先のオーナーの一声をきっかけに音楽活動を開始、両親の影響で聴き馴染んでいた60〜70年代のフォーク、ロック、ブルース、カントリー、ブルーグラスといったスタイルの音楽をベースに、日常の一コマを独特な視点で“言葉”に置き換えた唯一無二の世界観を三畳一間から産み出すシンガー・ソングライター。茅ヶ崎FMにて「井上園子のごあいさつ」(毎週金曜日 20:00-20:30)のパーソナリティーも務める。9月にファーストアルバム『ほころび』がリリースされた。
Instagram　https://www.instagram.com/inouesonoko_infotoka/

https://www.mammut.jp/

文＝CREA編集部
写真＝佐藤亘