大分・湯布院温泉【ENOWA YUFUIN】温泉オーベルジュならではのボタニカル・リトリートで温泉と新鮮野菜を満喫！

　2017年に初めて「楽しいひとり温泉。」の特集を組んでから、数々の名湯・秘湯・憧れの温泉宿や絶景サウナを特集してきたCREAが、過去からの選りすぐりに新たな取材を加えて再編集したこの1冊。47都道府県150軒以上の温泉宿を紹介するCREA Due「楽しいひとり温泉。2025」の一部を抜粋し、掲載します。

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　湯浴みに癒され、宿の設えや調度に和む。ひとり温泉の楽しみはさまざまですが、腕利きの料理人がこしらえるご馳走が待つ“憧れの湯宿に泊まる”という究極のご褒美旅を今年こそ。

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野菜と名湯で堪能するボタニカル・リトリート

●ENOWA YUFUIN［大分・湯布院温泉］

コースメインの後の〆として供される焼き野菜。巧みな火入れ、複雑な味覚のダンス、散らした花の美しさに魅了。

　温泉好き？　野菜好き？　もしあなたがどちらも当てはまるなら、湯布院に誕生したオーベルジュ「ENOWA YUFUIN」での滞在は、きっと人生頂点のご褒美となるに違いない。

ファームでの対話を重視するシェフ。珍しい西洋野菜含む少量多品種を専門スタッフが栽培。

　レストラン「JIMGU」のシェフ、タシ・ジャムツォさんの一日は、朝ファームに行くことから始まる。自らの目と舌で確かめ、収穫した野菜はすぐさまキッチンへ。

　市場に並ぶものとは明らかに異なる、水分と滋味が充満する大地の恵みを、最速の鮮度で供する。

調理前の野菜をブーケにして見せるロマンティックな演出も。

調理したもの。素材の味がすべて増幅されたグリーンソースは祝福したくなる美味しさ。

「断面のみずみずしさを感じて欲しくて、魚を切る時と同じように、野菜もできるだけ直前にカットしています」と言うシェフのポリシーは、信念を持って自然に近い育て方をする生産者と対話すること。

　技巧で操作せず、素材に沿わせるように調理すること。

通常では市場に出せず廃棄されてしまう野菜も活用できるのがファームを持つ醍醐味。

穫れた野菜は発酵や酢漬けにし使い切る。

　廃棄は出さず、できるだけ循環させること。

夢の続きを見ているようなベジタブルな朝食。

　そうして彼の人柄よろしく、やさしくチャーミングな料理が生まれる。

　体じゅうが歓喜し、豪速でリセットされていく。さらに、この実感へと誘うのは、なにも食事ばかりではない。

そう、ここはボタニカル・リトリートの楽園

ヒル・トップ・スカイ・パビリオンの早朝。運が良ければ雲海が広がる。

　由布岳の麓、南の高台に位置するゆえのかぐわしい森のエアー、息を呑むビュー。

上質かつ機能的な客室空間。ストーンオブジェがアクセントに。

　華美さを求めず、木や土、石などプリミティブなマテリアルを採用した客室。

山越しの街並み、その向こうに山とダイナミックな眺望。

露天風呂とインフィニティプールはひと続きの設計、スムーズに往来できる。

　離れのスイートルームでは、温泉とインフィニティプールから、これらを十全に堪能できる。

施設内の頂にあるヒルトップサウナからも絶景が堪能できる。夜には星を見ながら。

　ひたすら自然に没入し、深い寛ぎが心身をめぐる。そう、ここはボタニカル・リトリートの楽園。

鹿などの野生動物もたびたび顔をのぞかせる。

ENOWA YUFUIN

所在地　大分県由布市湯布院町川上丸尾544

ひとり料金　1泊2食付き181,500円～
ひとり対応　要確認
アクセス　JR由布院駅よりタクシーで約5分

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　続きはCREA Due「楽しいひとり温泉。2025」でお読みいただけます。

Text＝Mitsuharu Yamamura
Photographs＝Tsugumi Meno