シュローダー 2025年市場見通し グローバル転換社債(CB)
Digital PR Platform / 2024年12月16日 14時17分
FRBはまた、米国労働市場の亀裂が景気後退の前兆であることを年半ばの早い段階で指摘しました。FRBのエコノミストたちは、景気後退の始まりを示すとされるサーム・ルール、離職率の低下及び24ヵ月平均の上昇など、労働市場からの前兆を消化するのに数ヵ月を要しました。
労働市場は遅行指標であるため、これらの下落は歴史的に景気後退の到来を示唆してきました。そして、中央銀行の利上げサイクルの歴史を振り返れば明らかなように、景気は悪化し、消費は大きな打撃を受けています。いくつかのマクロ先行指標では、クレジットカードや自動車ローンの延滞が増加し、消費が衰えていることを裏付けています。
こうした先行指標が、頻繁にアラーム・シグナルを点滅させていることで、投資家は現在よりもリスク回避姿勢を強めると考えられます。市場にとって景気後退は驚きですが、歴史的に見れば、景気後退がないことは驚きといえるでしょう。
対照的に、ヨーロッパ、特にかつての経済大国であったドイツは、すでに景気後退懸念に直面しています。エネルギーに依存する自動車産業の最近の弱さは、こうした懸念をさらに強めています。したがって、少なくとも地域的には深刻な景気後退に陥るハード・ランディング(硬着陸)が生じると考えられます。また、スイスにおいて景気後退を示す最も重要な指標のひとつは、スイスの時計輸出ですが、前年比で20%減(数量ベース)となっています。
アジアについては、特に中国に注目しています。力強い成長軌道を再確立するためには、景気刺激策の強化が不可欠と考えますが、民間部門のクレジット需要の持続的な低迷は、住宅市場の低迷に起因しています。今年9月に実施された政府の景気刺激策は一定の緩和効果をもたらしましたが、その効果は持続しませんでした。つまり、中国当局は景気刺激策を連続して実施する必要性が示唆されました。これはCB投資家にとって理想的な状況であると見ています。中国が刺激策を実施し、市場が活況を取り戻すのを待つ間に持続的なクーポン収入が得られることが理由です。
一般的に、市場参加者は主に景気の巡航速度が続くノー・ランディング(不着陸)または景気が緩やかに減速するソフト・ランディング(軟着陸)のシナリオを想定していますが、グローバル全体のマクロ経済が本当にバラ色に染まっているのかどうか、まだ確信を持てる段階にはありません。
通常、利下げは株式市場にとって良い兆候ではありません。特に景気後退懸念から利下げが行われる場合はその傾向があります。したがって、利下げ、脆弱な労働市場、消費支出の急減、予想を上回る硬着地という組み合わせは、株式市場にとって不利となります。
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