シュローダー 2025年市場見通し グローバル転換社債(CB)
Digital PR Platform / 2024年12月16日 14時17分
グローバルの経済が長期的に持続可能でないとの見方に変わりはありませんが、その反転の具体的なきっかけを見つけるのは困難です。
景気後退、もしくはセクターや地域の急激なローテーションが生じた場合、株式投資家は大幅なマイナスの影響を受ける可能性があります。このような環境下、企業に流動性を提供する資産としてCB市場が注目されます。企業が融資の借換えの際に、伝統的な社債市場では流動性を確保できない場合、CBを発行し、相対的に低いコストで資金を調達すことがあります。また、発行されたCBは魅力的なクーポン及び安価な株式オプションを提供すると考えます。CBは低流動性の環境下でも常に開かれた市場と言えますが、最近ハイ・イールド社債の借換えは停滞の兆候が見られています。このようなことから2025年、CBの新発市場は活況となると考えます。
CBは株式市場の下落に対する防御性を内包しており、株式オプションが組み込まれているため、CBは原資産となる株価が上昇するにつれて価値が上昇します。同時に、原資産の株価が下落した場合、CBにも影響はありますが、CBのボンド・フロアという債券的特性が下値抵抗力を提供します。投資ユニバースにある銘柄の大部分はバランス型、もしくはややディフェンシブ型であることから、株式市場下落時における十分なプロテクションが組み込まれていると考えます。今年夏季における不安定な数ヶ月間ではCBの下値抵抗力が確認され、将来の株式市場の後退の際にもCBは同様な防御性を発揮すると確信しています。
さらに、CB市場の一部は依然として割安な水準であり、フェアバリュー(公正価値)を下回る価格で取引されています。2023年以降の世界の株式市場のパフォーマンスを考えると、これは歴史的にみても異常な事態と見えます。
CBには株式市場下落時に損失を株式市場の50%に留める下値抵抗力があり、足元では魅力的な利回りを支払い始め、また、割安で取引されています。この資産クラスは一般的な投資家から見落とされ、そして、売られすぎの価格水準にあると考えます。
お客様とのコミュニケーションの中で、資産のアロケーションについて議論を交わす際、しばしば「株式のエクスポージャーは取りたいが、株式のリスクを幾分か抑制したい」という言葉を聞きます。大手IT企業、特にマグニフィセント・セブンの様な非常に混雑している投資先を回避し、今後の成長が期待されている中小企業へのエクスポージャーを取りに行くこと、それがグローバルCBへの投資妙味と考えます。2025年、CBは素晴らしい年になる可能性があると考えています。
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