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世界初、マルチコア・マルチモード光ファイバの新たな構造設計を考案・実証 ~10以上の空間多重を10未満のコア数で実現しマルチモード間の伝搬遅延差も低減~

Digital PR Platform / 2024年12月11日 15時7分


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/100804/600_256_202412110921236758db032ba9e.JPG


2.研究の成果
①完全光結合の構造設計
 コア間の同モードの光信号の結合は、コア間隔を適切に設定することで実現でき、光ファイバに加わる自然な曲がりやねじれによって結合が加速されます。実際の光ケーブルでも実装された光ファイバにはランダムな曲がりやねじれが加えられており、これを積極的に制御・活用することで結合型MCFケーブルが実現できることが実証されています*4。しかし、各コアが複数の光信号を有する場合、異なる光信号間の隣接コア間における結合を実現するには光ファイバに極端な(小さな半径の)曲がりを付与する必要があり、光信号自身が光ファイバの外部に漏れてしまい、光通信を行うことができませんでした(図2左参照)。本研究では光結合のモデルを隣接2コア間から隣接3コア間に拡張した新たな光ファイバ設計技術を見出し、結合特性の制御に必要な曲がり条件(曲がり半径)を大きく緩和し、コア間・光信号間の完全結合が実現できることを世界で初めて考案しました。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/100804/600_337_202412110921236758db0336b73.JPG


②完全光結合の実証
 一例として、1つのコアで3つのモードの光信号を伝搬可能なコアを六方最密状に7個配列し3モード7コア光ファイバを試作し(図3中:の挿入写真参照)、その光結合特性と曲がり条件(曲げ半径)との関係を評価しました。図3の評価結果は、曲がり条件(曲げ半径R)で3モードの光信号の光ファイバ1 km伝搬後における到達時間の偏差を時間軸上で観察したものです。Rが140 mmの場合、青の信号と黄もしくは橙の信号の到達時間に大きな偏差が見られますが、Rの縮小とともに到達時間の偏差も減少し、本設計例の最適条件としたR =50 mmにおいて3モードの光信号の到達時間分布が一致し、全光信号の完全結合が実現されていることが確認されました。これにより、提案モデルにより全コア間・全光信号間の完全光結合を世界で初めて実証し、本検討例では7コア×3モードで、合計21の光信号結合が実現できることを示したものです。


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2341/100804/600_206_202412110921236758db0329bca.JPG

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