トリプトファン-キヌレニン経路の変容により誘発されるうつ病の新たな病態メカニズムを解明
Digital PR Platform / 2024年12月12日 14時44分
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2299/100922/650_467_20241212142524675a73c479bf3.jpg
用語解説
※1 海馬
海馬は記憶をつかさどる脳部位です。海馬の機能低下はうつ病との関連も示唆されています。
※2 α7ニコチン性アセチルコリン受容体
神経伝達物質であるアセチルコリンおよびニコチンを結合する受容体です。ニコチン性アセチルコリン受容体には、α(α1~α10), β(β1~β4), δ, γ, εの17種類のサブユニットが存在し、それらの組み合わせにより受容体が構成されており、それぞれ様々な役割を持ちます。
※3 キヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ(KMO)
トリプトファン-キヌレニン経路内における主要な代謝酵素の一つ。
※4 ミクログリア
脳内の免疫細胞と言われています。形態を柔軟に変化させることができ、脳内環境の恒常性を維持するために監視する役割を担っています。
※5 モノアミン仮説
モノアミンとは、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質の総称です。モノアミン仮説とは、モノアミンの欠乏がうつ病を引き起こしているという仮説のことを指します。現在ではモノアミンの欠乏を改善させる薬が抗うつ薬として使用されています。
[文献情報]
論文タイトル
Chronic stress induces behavioral changes through increased kynurenic acid by downregulation of kynurenine-3-monooxygenase with microglial decline
著 者
長谷川眞也1、國澤和生1,5、ウラルボラテ2,3、窪田悠力1,5、倉橋仁美1、坂田昂駿1、
安藤穂乃実2、藤垣朱和子2、藤垣英嗣2、山本康子2、永井拓5、齋藤邦明2,3,4、鍋島俊隆3,4,5、
毛利彰宏1,4,5
所 属
1 藤田医科大学 医療科学部 レギュラトリーサイエンス分野
2 藤田医科大学 医療科学部 先進診断システム開発分野
3 藤田医科大学 医療科学部 健康医科学創造共同研究部門
4 NPO医薬品適正使用推進機構
5 藤田医科大学 精神・神経病態解明センター
掲載誌
British Journal of Pharmacology
掲載日
2024年12月10日発行
DOI
10.1111/bph.17407
本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2492 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp
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