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自らSDGsを学び、伝えることで、「深い学び」に導ける教員の養成を目指す<東洋大学SDGs NewsLetter Vol.34>

Digital PR Platform / 2024年12月18日 12時0分

二つ目は、教員志望者にとって今後SDGsが必須になるという信念です。SDGsと関連する現代的・人類的課題は重要なトピックとして学習指導要領で位置付けられており、教育現場では社会科や理科、総合的な学習の時間の授業で扱うように推奨されています。しかし、現実においては依然として戦争や人権侵害といった諸問題が絶えません。教職課程ではSDGs教育の方法論も教えますが、知識や理屈を通してではなく、学生がSDGsの重要性そのものを切実に実感できるように、模擬授業のスタイルを構築しました。題材として調べ、実際に授業で用いるという主体的な行為を通して、思い入れや理解が一層深まると考えています。

映像メディアを活用したSDGs教育による「深い学び」の実践

──模擬授業においても映像作品を活用されるのでしょうか。

学生には、映画やアニメ、絵本など物語性のある作品を取り入れるように推奨しています。特にドキュメンタリーは強い説得力を有しているため非常に効果的です。学生は種々の題材を扱いながら自ら問いを立て、資料を収集し、授業を設計してSDGsを通じた「深い学び」を実践します。たとえば、ある学生は「命とは何か-出生前診断と命の選択-」という問いを立て、模擬授業で見せる映像作品に『コウノドリ』第10話(TBS)を選びました。「あなたの授かった胎児が出生前診断で『ダウン症を持っている』と判断された場合、どう考え、行動するか」。学生たちは自身と異なる意見にも耳を傾けながら、積極的に議論しました。映像作品を教材として使うことで、学生が「実際に起こり得る話」としてエピソードを受け止め、当事者意識をもって深く問いに向き合えたようです。

このように、SDGs教育や映像メディアの活用などさまざまなアプローチから「深い学び」への導き方について学生自身が実践から学んでいます。教材選定において、教員の間で根強い「教科書を中心に授業をしなければならない」という既成観念から脱却し、デジタルコンテンツを発掘して、授業に積極的に取り入れてもらいたいです。また、私自身、近年は子ども家庭庁のこども家庭審議会委員として「こどもたちに読んでほしい本」の選定に携わっています。SDGs関連はもちろん、「深い学び」につながる芸術性の高い書籍も選定しているので、ぜひ教材として活用してほしいですね。



[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2714/101189/400_565_2024121716335967612967baa67.png

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