【東京農業大学(共同研究)】主要アレルゲンをゲノム編集により除去した鶏卵の基本性状および加工特性を確認
Digital PR Platform / 2025年1月17日 12時0分
主要アレルゲンをゲノム編集により除去した鶏卵の
基本性状および加工特性を確認
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<論文掲載>
■本研究成果のポイント
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■概要
東京農業大学の小山 翔大助教、辻井 良政教授、半田 明弘客員教授、キユーピー株式会社 研究開発本部の児玉大介チームリーダー、広島大学大学院の堀内 浩幸教授、松崎 芽衣助教、江﨑 僚特任助教の研究チームは、ゲノム編集により作出されたオボムコイド欠損ニワトリの卵(ON卵)は、オボムコイドが欠損していることを除いて、通常卵と比較してほぼ同等の基本性状および加工特性を示すことを確認しました。
鶏卵アレルゲンの中でも、オボムコイドは熱安定性が非常に高く、加熱等の処理を経てもそのアレルゲン性が維持されます。さらに、加工特性を維持したままオボムコイドを完全除去することも困難でした。そこで、先行研究にてゲノム編集によりオボムコイドが遺伝子をノックアウトしたニワトリが作出され、そのニワトリが生産するON卵にはオボムコイドが含まれないこと、またゲノム編集により予想される変異タンパク質の生産が無いことが確認されました。この卵を食品として利用するためには、さらなる安全性や特性についての検証が必要となります。
本研究ではON卵の基本性状、タンパク質組成および加工特性について調べ、オボムコイドの欠損による鶏卵品質への影響について検討しました。基本性状(外観、pH、タンパク質、固形分量)はON卵と通常卵でおおむね同等であることが示されました。各卵白タンパク質の量について解析したところ、ON卵白ではオボムコイド以外の主要タンパク質が、オボムコイドの欠損による総タンパク質量の減少を補うように増加していることが明らかになりました。さらに、卵白のゲル化性についてはオボアルブミンなど主要タンパク質の増加によりゲルの硬さは増加しましたが、そのほかに顕著な差異は認められませんでした。また、卵白の起泡性や乳化性(全卵マヨネーズの性状)にも顕著な差異は認められませんでした。すなわち、ON卵のタンパク質組成の変化は限定的であり、十分な加工特性を備えていることが示されました。この研究は卵アレルギーのある人に新たな選択肢を提供し、ゲノム編集食品に関する新たな知見を提示します。
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