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【名古屋大学】耐久性を大幅改善!フッ素系化合物を添加したカーボンナノチューブ電極を用いたペロブスカイト太陽電池を開発

Digital PR Platform / 2025年1月17日 20時5分


【成果の意義】
 ペロブスカイト太陽電池の実用化・市場化において最大の課題であった、耐久性について、SWCNT電極とTFEを用いることで大幅に改善することに成功しました。特に、大気中での使用においても耐久性が確保され、容易な添加手法であるため産業用途への適用も可能です。加えて、PFASとしての観点においても、慎重な対応が求められる一方で、TFEはそれに該当せず、SWCNT電極とペロブスカイト太陽電池の性能を向上します。
 本研究は、株式会社デンソーとの共同研究のもとで行われたものです。

【用語説明】
注1)ペロブスカイト太陽電池:
 ペロブスカイト構造とよばれる結晶構造を持つ物質を用いて作られた太陽電池。従来のシリコン太陽電池よりも軽量で柔軟性があり、再生可能エネルギー分野における次世代太陽電池に位置づけられている。
注2)X線光電子分光法(XPS):
 試料表面にX線を照射し、試料表面の元素組成や化学状態、酸化状態などを分析する技術。
注3)X線回折測定(XRD):
 試料にX線を照射し、結晶性材料の同定や構造解析、結晶の方向性などの情報を得るための分析技術。
注4)PFAS:
 ピーファスと読まれ、Per- and Polyfluoroalkyl Substances(ペルフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物)の頭文字から。2023年、デンマーク、ドイツ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの5つの当局から提案され、フッ素化されたアルキル鎖を含むフッ素化物質をPFASとして制限の対象とした。
注5)走査型電子顕微鏡(SEM):
 高エネルギーの電子ビームを試料表面に照射し、表面から放出される二次電子や反射電子を検出することで、試料の表面構造を高倍率で観察することが可能。

【論文情報】
雑誌名:Photochem 2024, 4(3), 319-333.
論文タイトル:Facile Doping of 2,2,2-Trifluoroethanol to Single-walled Carbon Nanotubes Electrodes for Durable Perovskite Solar Cells
著者:上岡 直樹,Achmad Syarif Hidayat,大島 久純,土方 啓暢,松尾 豊*
(*は責任著者、太字は本学関係者)
DOI: 10.3390/photochem4030019
URL: https://doi.org/10.3390/photochem4030019



▼本件に関する問い合わせ先
名古屋大学広報課
TEL:052-558-9735
FAX:052‐788-6272
メール:nu_research@t.mail.nagoya-u.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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