筋肉および骨の維持には、糖質とタンパク質の適切な摂取が不可欠なことを明らかに
Digital PR Platform / 2025年2月3日 10時18分
<研究手法・研究成果>
目的:
我々は、タンパク質摂取(タンパク質を抑えた食事:低タンパク質食)、インスリン作用(インスリン分泌不全)、グルコース作用(グルコース活性化転写因子ChREBP)が筋肉量と筋力、骨密度に与える影響を検討しました。
方法:
通常食(20%タンパク質)に対する低タンパク質食(15%タンパク質)の効果を、野生型マウス(WT)およびグルコース活性化転写因子ChREBPを全身で遺伝子欠失させたマウス(KO)で検討しました。
体重、脂肪組織重量、筋重量、四肢握力に加え、骨密度、骨強度検査、骨構造(CT)、骨形態計測(組織検査)を行いました。
研究結果:
Chrebpの発現は、肝臓、次いで骨格筋で見られたが、骨でははるかに低かった。
体重、脂肪重量は、低タンパク質食を摂取したKOマウスで最も低かった。
これは、エネルギー貯蔵をうまくできないことを示す。
握力とともに、筋力は、低タンパク質食を摂取したKOマウスで最も低かった。すなわち、低タンパク質食とChrebp欠失が併存すると、筋肉の機能は最も低下する。
上記は筋肥大に働くIGF-1、筋萎縮に働くMyostatinの作用と一致していた。
アミノ酸の血中濃度変化を見るとアラニンやグルタミンは低タンパク質食を負荷したKOマウスで最も高く、筋分解が亢進していることを示唆する。
Chrebp欠失は骨密度、骨硬度、体積、および海綿体の数に対して促進し、低タンパク質食は骨密度、骨硬度、体積、および海綿体の骨の数に対して抑制的に働いた。低タンパク質とChrebp欠失の効果では、低タンパク質の効果が勝り、骨密度の抑制につながった。(写真参照)
軽度タンパク質制限が骨形成パラメータ(類骨体積と類骨面および骨芽細胞表面)に及ぼす影響は野生型(WT)マウスでのみ観察された。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2299/103413/600_368_2025020310073867a016dad2928.jpg
通常食では(A)野生型マウスと比べて、(B) KOマウスでは骨梁(白いもの)が多い。一方、(D)低タンパク質食を与えた(D)KOマウスでは(Β)通常食を与えたKOマウスに比べて骨梁が少ないことがわかりました。
論文より引用
結論
グルコースとアミノ酸のシグナル伝達を遮断すると、筋肉と骨の機能が低下した。したがって、筋肉と骨の量と機能を維持するためには、炭水化物とタンパク質を十分に摂取することが重要である。
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