プライベート・マーケットの見通し 2024年第1四半期: 新たな年、新たな投資機会
Digital PR Platform / 2024年2月5日 16時43分
資産担保証券(ABS)や住宅ローン担保証券(MBS)、ローン担保証券(CLO)は、伝統的な企業クレジットやローンからの分散を提供します。量的引き締めによる米連邦準備制度理事会(FRB)や、バーゼルIII規制の導入で米銀などの主要な買手が撤退したことで、これらの高格付け証券において、魅力的な機会が開かれています。
コーポレート・ローン市場には、シンジケート・ローン、プライベート・ローンともに多額の資本が流入しているため、慎重に対処する必要があるでしょう。ローンは底堅さを見せており、利回りは基準金利の上昇と、拡大したイールド・スプレッドの恩恵を受けていますが、ローン価格は割高となっており、パー・ローンにはコール・プロテクションがなく、現在ではローンのリプライシングがかなり行われています。私たちの見解では、高い選択性が鍵となるでしょう。
保険リンク証券は伝統的資産との相関がないため、ポートフォリオに貴重な分散効果を提供します。さらに、高いリスク・スプレッドはポートフォリオに魅力的なリターンをもたらします。マイクロファイナンスも分散とリターンの相関性の低さから、魅力的な選択肢です。
インフラストラクチャー
インフラストラクチャーの中でも、再生可能エネルギーはインフレとの連動性が高く、確実な収益が期待できるため、特に魅力的であると考えています。また、エネルギー価格や天候などの差別化されたリスク・プレミアムへのエクスポージャーを通じた分散化にも貢献します。
再生可能エネルギーは、脱炭素化のトレンドに加え、ウクライナで進行中の戦争により、エネルギー安全保障に対する懸念の高まりや、化石燃料への依存を減らす必要性から恩恵を受けています。さらに生活コストの上昇から、手頃な価格のエネルギーへのアクセスが課題となりましたが、世界中の多くの地域で、再生可能エネルギーは現在、建設可能な発電源の中で最も安価となっています。
水素、ヒートポンプ、バッテリー、電気自動車の充電といった再生可能エネルギーに関連する隣接技術は、輸送、熱、重工業といった産業の脱炭素化を可能にする上で重要な役割を果たすでしょう。
現在、多くの再生可能エネルギー・プロジェクトに対し、資本投資は限定的で顕著な差があるため、高いリターンが期待でき、特にコア/コアプラスの戦略で魅力的なエントリー・ポイントとなっています。
さらに、デジタル化や基幹サービスに関連するその他のインフラセクターでも魅力的な機会があり、インフレに連動し、多くの場合において安定的なリターンが期待できます。
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