異種臓器移植用ブタの国内生産に初めて成功 明治大学発ベンチャー ポル・メド・テックと米国イージェネシスのチーム
Digital PR Platform / 2024年2月13日 8時5分
明治大学発ベンチャーのポル・メド・テック社と、人に移植可能な臓器や細胞を開発する米国バイオテクノロジー企業のイージェネシス社(eGenesis)は、日本で初めて異種移植用の遺伝子改変クローンブタの生産に成功しました。3頭のブタが2月11日に誕生し、今後前臨床研究のために日本国内の医療機関に供給される予定です。
臓器移植医療における提供臓器の不足は、喫緊の世界的課題です。近年の日本では、臓器移植の希望者のうち実際に移植を受けられるのは約3%に留まっており、その一因として臓器提供者の極端な不足(米国の1/60以下、韓国の1/9)が挙げられています。このような状況下に、日本でも異種臓器移植の臨床応用に対する期待が高まっていることを受け、このたび明治大学発ベンチャーである株式会社ポル・メド・テック(川崎市、社長 三輪玄二郎)は 、イージェネシス(マサチューセッツ州、Mike Curtis, CEO)が開発した遺伝子改変ブタを日本で再現生産することに成功しました。2023年9月にポル・メド・テックはイージェネシスから遺伝子改変ブタ細胞を輸入し、明治大学バイオリソース研究国際インスティテュートで開発された体細胞核移植技術を用いてクローン子豚を作製しました。
異種移植の実現は日本でも長年待ち望まれていましたが、臨床への応用に耐え得るブタが開発途上であったために、基礎研究の段階に留まっていました。イージェネシスは、免疫拒絶に関係する10種類の遺伝子の操作に加えて、ブタ内在性レトロウィルスの全遺伝子を不活化したブタを世界に先駆けて開発しました。このブタの腎臓を移植されたサルが、2年以上生存したことを昨年Nature誌で発表しています。このような実績を有する遺伝子改変ブタのクローン個体が日本で誕生したことにより、今後我が国での臨床応用実現に向けての取り組みが加速化されることが期待されます。
ポル・メド・テックについて
アンメット・メディカルニーズへのソリューション提供を目指す、明治大学発ベンチャーです。 クローンプタの生産、遺伝子改変ブタによるヒトの遺伝性疾患の再現、胚盤胞補完法による臓器再生、受精卵や組織の凍結保存等で国際的評価を受ける明治大学バイオリソース研究国際インスティテュート(所長 長嶋比呂志農学部教授)の研究成果の社会実装を目的として2017年2月に設立されました。ヒトに移植可能な臓器・組織を次世代再生医療等製品として製造・販売し、世界の医療と人々の健康に貢献することを目標に活動しています。
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