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一般建物の構造材木質化技術を公開し脱炭素社会に貢献

Digital PR Platform / 2024年5月16日 13時0分

■詳細:建築への新たな木質化促進技術

「床」における木材活用促進技術:「木質合成床」

 一般的に、建築では他の箇所に比べて床に使用される建材量が多く、木材の導入によって多くの炭素固定が可能となります。一方で床を木材のみで構成する場合は耐火性や遮音性、居住振動に課題が残るため、鉄筋コンクリートと木材のハイブリッド化で課題解決を図ったのが「木質合成床」です。法律上求められる耐火性能と耐力は鉄筋コンクリート部分で満たしつつ、炭素の固定、および床材として軽量化することで柱梁などへの負担を減らし、耐震性を向上しました。現在設計中の商業ビルのプロジェクトで適用が始まっています。





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木質合成床のイメージ(CLT方式)


「壁」における木材活用促進技術:「高耐力高靭性型CLT耐震壁」
 建築に用いられる壁部分は木材をそのままあらわしで導入しやすい一方、地震発生時の耐震要素として重要なため、高い耐久力や靭性能、エネルギー吸収能力が求められます。従来、木造建築向けの木材耐震壁はありましたが、鉄骨造の建築でも耐震壁として木材を取り入れやすくするために開発したのが「高耐力高靭性型CLT耐震壁」です。今回開発した耐力や靭性を高めたCLT耐震壁を施すことで、鉄骨造を支える耐震壁として機能できます。また、今後、温かみのある快適な空間づくりを目指して、仕上げ材としても使用できるようさらなる開発を重ねていきます。現在設計中の商業ビルのプロジェクトで個別評定※を取得し適用が始まっています。
※個別評定: 特定の試験方法では評価できない建材や設備等を、建築基準法及びその他の技術基準に照らして、個別建築物への適用ごとにその構造安全性について評価する制度。


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2213/83798/340_267_2024051610102066455cfc42013.jpg

「接合部」における木材活用促進技術:「耐火木造用柱梁接合部」
 オフィス、庁舎、集合住宅など中高層の建築に木材を導入する際、木材とスパンの大きな空間に有効な鉄骨などと他の建材とを組み合わせてこれらの性能を確保するケースがあります。
 これまでも耐火性や耐震性が担保された木質の柱や梁そのものは存在しているものの、開発各社ごとにその接続部の仕様がオープンになっていないため組み合わせて設計することが難しい状況でした。そこで今回、中高層建築において鉄骨と木材を組み合わせることはもちろん、複数の企業が開発した仕様の異なる木柱や木梁であっても組み合わせて接合できる「耐火木造用柱梁接合部」を開発しました。木部の割裂補強技術の開発により、木部より先に工業製品の鉄部を安定的に破壊させることで安全性を追求した技術です。現在、個別評定の取得を計画中です。
 今後、中高層建築での木材活用促進に向け、社会で広く、オープンに利用できる手法も検討する予定です。

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