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女性ホルモンが胎盤で作られる仕組みを解明

Digital PR Platform / 2024年5月14日 17時24分


<研究の要点>


3-デアザネプラノシンを胎盤細胞に投与するとアロマターゼが作られる。
薬剤投与前の胎盤細胞ではAP-2γの設計図がコピーされたRNAは常時分解されている。
薬剤投与によりRNAが分解されなくなりAP-2γの産生量が増加する。
AP-2γがCYP19A1遺伝子のスイッチを入れアロマターゼが作られ始める。



<期待される波及効果>
本プレスリリースの内容は培養細胞を⽤いた基礎研究での研究成果についてであり、これがすぐに臨床応⽤できるわけではありません。しかし、この研究成果と同様の現象が臨床試料において観察されるなら、近い将来、3-デアザネプラノシンまたは類似する薬剤が、胎盤成熟に問題が見られる疾病に応用されるかもしれません。


<用語解説>
●胎盤
母体と胎児の細胞が混じり合ってできた双方をつなぐ器官で、栄養素を母体から胎児に送ったり、老廃物を胎児から母体に送ったりするなど重要な働きをします。妊娠初期では未成熟な状態ですが、妊娠が進むにあたって細胞数を増加させて成熟することが知られています。

●3-デアザネプラノシン
生体内で起こる多くのメチル基結合反応を広く阻害することが知られています。もともとは抗ウイルス薬として開発されました。

●メチル基
炭素1つと水素3つの塊からなる物質の成分です。-CH3と化学的に表記します。RNAだけでなくDNA、タンパク質など、ほぼすべての有機物がメチル基結合の対象になります。メチル基が結合すると、多くの物質はその性質を変化させます。メチル基結合で起こることは物質によって異なり、TFAP2C遺伝子のRNAの場合は分解が起きます。


<発表論文>
●タイトル
CYP19A1 expression is controlled by mRNA stability of the upstream transcription factor AP-2γ in placental JEG3 cells

●著者
藤田医科大学医学部生化学講座 琴村直恵,下野洋平, 石原悟(責任著者)

●学術誌
Endocrinology

●DOI番号
10.1210/endocr/bqae055


<本研究への支援>
本研究は日本学術振興会科学研究費基金の支援のもとに行われました。





本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp


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