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放射性抗体の超音波内視鏡ガイド投与による膵がんPET画像診断の医師主導治験(第Ⅰ相臨床試験)を開始

Digital PR Platform / 2024年6月11日 15時30分




背景
膵がんの検査・診断法の現状について
 膵がんの予後を改善するためには、早期診断と精密な治療方針の決定を実現させることが必要です。特に1cm未満の微小膵がんの発見・治療は生存延長効果がある注と期待されており、その手法開発が求められています。
 膵がんの標準的な診断として、血液検査や超音波検査で膵がんが疑われる場合、造影CT(コンピュータ断層撮影)検査、造影MRI(核磁気共鳴画像)検査、超音波内視鏡検査が行われます。これらの検査によって診断されなかった場合には、内視鏡を用いて十二指腸乳頭部から膵管にカテーテルを挿入し、膵液を採取して細胞の検査(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)を行います。また、可能な限り細胞や組織を用いた病理検査により確定診断を行います。しかし、これらの検査法では1cm未満の微小膵がん、転移性病変の検出感度は低いのが現状です。

(注)Egawa S, Takeda K, Fukuyama S et al. Clinicopathological aspects of small pancreatic cancer. Pancreas 2004; 28: 235-240.







新規放射性抗体64Cu-NCAB001について
 本試験に使用する放射性抗体64Cu-NCAB001は、抗EGFR抗体であるNCAB001に陽電子を放出する放射性同位元素である銅-64(64Cu)を結合させた新しいPET用放射性薬剤です。膵がん細胞の表面に高発現するEGFRをPET画像診断時に識別するため、本研究チームで開発してきました。マウス等での非臨床試験を行い、本剤を腹腔投与しPETで撮像すると、従来のPET検査(FDG-PET)や本剤の静脈投与では検出できない3mm~1cmの微小膵がんを明瞭に画像化できることが明らかになっています。こうしたことから、64Cu-NCAB001のPET画像診断により、膵がんに対する革新的な早期診断法・精密治療方針決定法を提供し、現在生存率が極めて低い膵がんの予後改善に貢献できると期待されます。

本試験について
試験名
臨床的に遠隔転移のない膵がん患者に対する診断用放射性薬剤64Cu-NCAB001の推奨用量を決定する第Ⅰ相医師主導治験(NCCH2212):PRIME-64 (Pancreatic canceR IMaging Early diagnosis with copper-64)試験

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