食事記録アプリと食品摂取頻度質問票は 異なる食事調査法であることを明らかにしました
Digital PR Platform / 2024年6月6日 10時0分
藤田医科大学 医学部 臨床栄養学 飯塚勝美教授と医療科学部 臨床病態解析学分野 成瀬寛之教授らの研究グループは、近年一般に普及されている食事記録アプリに着目、日本で広く使用されている2つの食物摂取頻度質問票との比較を行いました。この結果、食事記録アプリと食物摂取頻度質問票で得られる結果には互換性はないことを明らかにしました。
従来の食事調査法は管理栄養士の経験・技量に大きく依存する記録紙法がメインでしたが、今後医療のデジタル化に伴い、食事調査に食事記録アプリやWebベースでの食物摂取頻度質問票による栄養評価が管理栄養士のいない一般の診療所で普及すると予想されます。食事記録アプリと食物摂取頻度質問票にはそれぞれ長所短所があり、今回の検討は方法導入の際の参考情報として活用できると予想されます。
本研究成果は、学術ジャーナル「Nutrients」(6月2日号)で発表され、併せてオンライン版が2024年6月2日に公開されました。
論文URL :https://www.mdpi.com/2072-6643/16/11/1742
研究成果のポイント
食事記録アプリの記録を7日間以上解析することで、ビタミンB12やビタミンDのような長期に貯蔵できるビタミンは日により摂取量が大きく違うことを明らかにした。
日本でよく使われている食事記録アプリと2つの食物摂取頻度質問票を直接比較したところ、摂取エネルギーや栄養素に相関は見られるが、互換性は見られなかった。
両者ともに実際の摂取量に比べると、摂取エネルギー量は過小に評価される。
手法の異なる方法で栄養摂取量を評価した場合、両者で得られる結果を混同してはならない。
研究の背景
食事調査法は、食事記録法、食事思い出し法、食物摂取頻度法などが挙げられますが、完璧なものはありません。これまで広く使用されてきた食事記録法は管理栄養士の技量によるところが大きく、経済的、時間的に負担の大きな調査法といえます。食物摂取頻度法は一定数の食品名、食品の摂取頻度(毎日1回、週に1~2回、月に1~2回など)、おおよその1回量(重量や容量、大きさ)を尋ねる方法です。また食事記録アプリは食べたものの写真や名前を入力し、アプリで解析する方法です。食事記録アプリと2つの食物摂取頻度質問票は被験者自身で結果を入力するため、管理栄養士のいない施設でも行える利点があります。医療のデジタル化が進められている日本では、食事記録アプリとWebで入力・解析する食物摂取頻度質問票に基づいた栄養指導が一般の診療所で普及すると予想されます。そのため、両者の特性をあらかじめ比較しておく必要があると考えました。
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