【シュローダー】2024年6月 グローバル債券チームによる経済見通し
Digital PR Platform / 2024年6月12日 17時17分
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ジュリアン・ホゥダン
グローバル・アンコンストレインド債券チーム・ヘッド
グローバル債券やグローバル・クレジットを運用するグローバル・アンコンストレインド債券チームによる、マクロ経済環境見通しとポートフォリオへの示唆をご紹介します。
グローバル・アンコンストレインド債券チーム(以下、運用チーム)は、世界のさまざまな状況を分析し、現在のマクロ経済環境とその方向性を評価しています。
ソフトランディングシナリオをベースケースとして維持し、その実現可能性を引き上げた一方、ノーランディング・シナリオの実現可能性を引き下げています。これは米国経済減速の兆しが見え始めたことやインフレに関しても改善が見られたことを反映しています。
欧州のみか、米国も続くか?
欧州中央銀行(ECB)が6月に政策金利を引き下げ、英イングランド銀行(BoE)もそれに続くと可能性が高いとみています。もちろん、ECBやBoEも重要な中央銀行ですが、米連邦準備制度理事会(FRB)の動向が世界の金融市場にとって最も重要であることは明らかです。FRBが金融環境、コモディティ価格、為替動向などに与える影響を考慮すると、米国以外の中央銀行の金利の動向が、今後数ヶ月のFRBの動きに影響されないとは考えにくいでしょう。
米国経済成長の鈍化が継続すれば、FRBが年内に政策金利の引き下げを開始する道が開けるとみられます。
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ノーランディング・シナリオの実現可能性が30%から20%に減少し、ソフトランディング・シナリオの実現可能性が上昇した主な理由として下記の2点が挙げられます:
1: 米国経済の減速: 5月に発表された消費者信頼感、離職率、新規失業保険申請件数等の指標は、第1四半期の労働市場の過熱が一時的なものであったことを示唆しています。しかし、特に流れを左右するのは非農業部門雇用者数であり、「コア」部門(ヘルスケア・社会扶助を除く民間部門)の雇用ペースの低下は、注目すべき兆候となっています。ただし、「コア」雇用者数は10万人近く増加し、総雇用者数も17万5,000人増加しており、労働市場は依然健全な状態と言えます。
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