日本製鉄 日本溶接協会賞「溶接注目発明賞」を受賞
Digital PR Platform / 2024年6月13日 11時5分
日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、アルミめっきホットスタンプ鋼板のテーラードブランクに関する特許にて、2023 年度(第54 回)日本溶接協会賞「溶接注目発明賞」を受賞しました。本賞は、溶接分野に於いて、国内における工業の発展と国民生活向上に寄与した「注目に値すると認められる特許発明」の発明者に授賞される賞です。
日本製鉄は、次世代鋼製自動車コンセプト “NSafeⓇ-AutoConcept” の軽量化技術をさらに深化させた新たなコンセプト “NSafeⓇ-AutoConcept ECO3(エコキュービック)(以下、NSAC ECO3)” を提案しています。今回の発明技術は、NSAC ECO3の主要提案である、軽量化、CO2 排出量削減、コスト削減、および省力化を実現する『鉄による部品一体化』を実現するための中核をなす技術の一つとなっています。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/84/89815/600_262_20240612160200666947e854bc7.jpg
受賞した特許発明の概要は以下のとおりです。
1.受賞内容
(1)受賞名 :日本溶接協会賞「溶接注目発明賞」
(2)発明名称:鋼板、テーラードブランクの製造方法、および鋼管の製造方法(特許第7056738 号)
(3)特許概要:アルミめっきホットスタンプ鋼板のテーラードブランクに関する特許
2.発明の背景
自動車車体の軽量化、衝突安全性能向上、およびライフサイクルでの温室効果ガス排出量の削減には、自動車部品へのテーラードブランク(以下、TWB)技術(*1)、およびホットスタンプ鋼板(*2)の適用が有効であり、ホットスタンプ鋼板には、高温でスケールの生成を抑制する作用があるアルミめっきホットスタンプ(以下、AL-HS)鋼板が広く用いられています。
しかしながら、AL-HS 鋼板をTWB 化のためレーザ溶接すると、めっき由来の大量のアルミが溶接金属に混入し、ホットスタンプ後の継手強度が低下する課題があり、TWB 技術で接合したAL-HS 鋼板の自動車部品への適用は困難でした。一方、AL-HS 鋼板をTWB でレーザ溶接する技術は、鉄による「部品一体化」実現の必須技術でした。
(*1)板厚や引張強度の異なる鋼板をレーザ溶接で接合して一枚の鋼板(ブランク材)にし、プレスする加工技術。TWB 技術を用いた鋼板を用いることにより強度や板厚の最適化による部品性能向上、軽量化、およびコスト低減を図ることが可能となる。
(*2)成分調整された専用鋼板を加熱炉でオーステナイト化温度まで加熱し、水冷した金型で成形すると同時に焼入れを行なうことで、非常に高強度な自動車部品を製造する技術。
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