【名城大学・国立環境研究所】市民参加型調査の結果を活用し「セミの初鳴き日」に影響する要因に迫る
Digital PR Platform / 2024年6月24日 20時5分
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国立環境研究所は2021年から、市民・学校・民間企業等の有志による「生物季節モニタリング」を展開してきました。この度、気象庁によって観測された過去のデータと、モニタリング参加者が取得した新しいデータの両方を活用し、「アブラゼミの初鳴き日」に影響する要因を解析しました。その結果、前年の盛夏から初冬の気温が高いと、初鳴き日が早まる可能性が示唆されました。この結果は、謎が多いセミの活動の季節性の理解に向けた一歩となるものです。この成果は2024年6月1日付で、生物多様性分野の国際学術誌『Ecological Entomology』オンライン版に掲載されました。
<市民参加による生物季節モニタリング>
植物の開花日や虫の初鳴き日などの生物の季節的な反応(生物季節現象=フェノロジー、以下「フェノロジー」という。)は、農業や文化を支える重要な要素です。日本では、気象庁により1953年に全国102地点・105種目のフェノロジーの観測が開始されました。この観測は、途中で何度か地点や種目が縮小されたものの、2020年までは全国59の気象台・測候所において65種目の観測が継続されてきました。しかし、2021年からは植物種6種目9現象を残して、その他は廃止することとなりました。これを受け、国立環境研究所気候変動適応センター(以下「NIES CCCA」という。)は2021年度に、気象庁と環境省との連携のもと、市民参加による生物季節モニタリングを開始しました。
NIES CCCAによる生物季節モニタリングでは、一般市民を対象に調査員を募集しています。調査員は自分の調査場所と調査種目を決め、フェノロジーの記録をします。記録はNIES CCCAに寄せられ、集約・解析されています。調査には動植物に関心のある一般市民、企業の有志団体、学校の部活動、地域の研究機関、公園管理者など様々な個人・団体が参加しています。2024年1月時点で参加者は500名を超え、すべての都道府県に2名以上の調査員がいる状態が実現しました。
参考:国立環境研究所 気候変動適応センター(NIES CCCA)
「国立環境研究所 市民調査員と連携した生物季節モニタリング」
ウェブページ https://adaptation-platform.nies.go.jp/ccca/monitoring/phenology/index.html
<研究方法と結果>
市民参加による生物季節モニタリングのデータは、過去の気象庁による記録と合わせることで長期的な変化の解析が可能になります。筆者らは調査記録が特に充実している種目として「アブラゼミの初鳴き日」に着目し、初鳴きの早さに影響する環境要因を分析しました。解析には、1971年から2020年に気象庁によって取得された全国47の観測地点での記録と、2021年以降に112名の市民調査員によって取得された115箇所160件の記録を活用しました。
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