世界初、中性子線照射による藻類の品種改良技術を確立 ~バイオ燃料原料の油脂生成量を最大1.3倍に増加させることに成功~
Digital PR Platform / 2024年7月4日 15時10分
発表のポイント:
藻類の品種改良*1に最適な中性子線*2の照射条件を初めて明らかにしました。
その最適化された条件のもと、中性子線を照射することにより、バイオ燃料*3の原料となる油脂の生成量を増やすことが可能な藻類の品種改良に、世界で初めて成功しました。
本研究で確立した新規の藻類品種改良技術は、温室効果ガスの削減や新たなエネルギー資源生成など、気候変動問題の解決に向けて広範囲での活用が期待されます。
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲 充、以下「ユーグレナ社」)は、世界で初めて、中性子線照射による遺伝子変異*4導入を用いた藻類の品種改良に成功しました。この成果は、藻類のCO2吸収量向上や目的に応じた有用性を高めた藻類を品種改良・生産することで、気候変動に係る様々な課題を解決する基盤技術と期待されます。
本成果は、2024年7月3日に英科学誌Scientific Reportsに掲載されました。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/91049/700_182_202407031649486685029cd4170.JPG
1.背景
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書(2021年)*5によると、「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」とされています。それゆえ、人間の活動がもたらすCO2などの温室効果ガスの削減が急務となっています。この問題解決において、植物と同様に光合成を行い増殖速度が速い藻類が注目を集めています。しかし、藻類の機能を最大限にかつ効果的に活用するためには、目的とする藻類の特性を最大限に発揮させる、品種改良技術が求められています。
これまでの藻類の品種改良法では、培養液など水分を含む物質への透過性が低い電磁波や重粒子線*6を用いた遺伝子変異の導入が試みられていましたが、培養液中で生育する藻類細胞の大部分に対しては効果が及ばないという課題がありました。それに対して、電荷を持たず、培養液など水分を含む物質への透過性が高い中性子線にNTTとユーグレナ社が注目し、2種類の中性子線(高エネルギー中性子線*7と熱中性子線*8)を用いた品種改良の共同研究を2022年に開始し、研究を進めてきました*9(図1)。
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