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なぜこれだけ多くの仕組みが必要なのか?〜ゲノム刷り込みの多層的な制御機構の解明〜

Digital PR Platform / 2024年7月30日 18時0分

今後の展開
 本研究の成果は、これまで単純な制御であると考えられてきたゲノムインプリンティングが、人類の食糧資源として最も重要な胚乳の発生ステージや細胞の種類といった時空間レベルで複雑に制御されている可能性を示唆しており、複雑なゲノムインプリンティングの制御メカニズムの全容の解明が期待できます。

用語説明
*1 ゲノム刷り込み(ゲノムインプリンティング):父母のゲノムの由来に従って遺伝子発現のオン・オフが決まる仕組み。父性インプリント遺伝子は、父親から遺伝した場合のみ発現がオンに制御され、逆に母性インプリント遺伝子は母親から遺伝した場合のみ発現がオンに制御される。
*2 時系列マルチオミクス解析:複数の発生ステージを対象として、ゲノムワイドDNAメチル化情報、ヒストン修飾情報、遺伝子発現情報などの大規模解析を組み合わせて解析する手法。
*3 刷り込み遺伝子(インプリント遺伝子):ゲノム刷り込みを受けた遺伝子。父性インプリント遺伝子と母性インプリント遺伝子がある。
*4 シングルセル解析:単離した細胞や核を用いて、個々の細胞で発現しているmRNAを読み取る技術。
*5 エピゲノム制御機構:DNAの塩基配列以外のゲノム情報、DNAメチル化、ヒストン修飾などを制御する分子機構。
*6 エピジェネティック修飾(DNAメチル化やヒストン修飾):DNAのシトシン塩基の5位炭素にメチル基が入る化学的な修飾、ならびにヒストンのN末端やC末端のテール部分に入るメチル基、アセチル基、ユビキチンなどの修飾を指す。DNAの塩基配列以外の遺伝情報として知られている。
*7 細胞クラスター:シングルセルRNAシーケンス解析の結果、似たような遺伝子発現を持つ細胞の集団をグループ化し、細胞のタイプごとに別けたもの。

研究費
 本研究は、科研費補助⾦学術変⾰領域(A) 「挑戦的両性花原理」、若⼿研究、横浜市⽴⼤学学⻑裁量事業 第5期戦略的研究推進事業「研究開発プロジェクト」などの⽀援を受けて実施されました。

論文情報
タイトル: Multi-layered epigenetic control of persistent and stage-specific imprinted genes in rice endosperm
著者: Kaoru Tonosaki, Daichi Susaki, Hatsune Morinaka, Akemi Ono, Hiroki Nagata, Hiroyasu Furuumi, Ken-Ichi Nonomura, Yutaka Sato, Keiko Sugimoto, Luca Comai, Katsunori Hatakeyama, Taiji Kawakatsu, Tetsu Kinoshita
掲載雑誌: Nature Plants
DOI: 10.1038/s41477-024-01754-4
https://www.nature.com/articles/s41477-024-01754-4





[画像4]https://digitalpr.jp/simg/1706/92420/500_76_2024073009061366a82e75873c8.png







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