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大腸がんの予測が可能となる腸内遺伝子マーカーに関する研究

Digital PR Platform / 2024年7月31日 15時3分

<研究方法>
144人の大腸内視鏡検査を実施し、非腫瘍性粘膜 (52名)、腺腫 (69名)、癌 (23名)に患者を分類した。その後、検査時に収集した大腸洗浄液からDNAを抽出しました。一方、5α-リダクターゼ遺伝子(5ar)を検出する特定のプライマーセットを作成後、144件全てのDNAサンプルに対し定量PCR(qPCR)を行い5arの量(5arレベル)を定量し、統計的な解析を実施。定量結果が妥当であることは、アンプリコンシーケンスにより確認しました。この方法により、大腸がん(CRC)の進行に伴う腸内の5arレベルの変化が明らかになり、5arレベルのPCRベースのモニタリングがCRCリスクの評価に有用であることが示唆されました。


<今後の展開>
近年、様々な疾患と腸内環境の関係が明らかになりつつあり、多様な研究技術の開発が進んでいます。一方、臨床的に簡便・安価・早期に結果を示すための腸内検査技術は十分に確立しているとは言い難いのが現状です。大腸がんは男女を問わず、非常に多く発症する一般的ながんの一つです。日本のがん統計によると、大腸がんの発生率は増加傾向にあり、特に50歳以上の年齢層で多く見られます。
大腸がんは腸内細菌との関連性も報告されており、いくつかの菌をターゲットとした検査も開発されているものの、発症した後の検出を目的としたものも多く、早期発見や予防目的として使う検査としては不十分でした。

藤田医科大学では、最先端の消化器がんの研究を行うとともに、早期発見や予防につながるような腸内検査の研究を行っています。
本研究により、大腸がんの早期発見・予防につながる可能性のある腸内遺伝子マーカーが明らかとなりました。大腸がんは食生活の欧米化や高脂肪・低繊維の食事が発症のリスクを高める要因とされ、大腸がんの予防には、定期的な健康チェックが重要であるといえます。現在、さらに研究が進み特定のプレバイオティクスにおいて制御できる可能性が示唆されています。今後は、腸内遺伝子マーカーを指標として早期発見・予防につなげ、プレバイオティクスを用いて日々の生活管理につながる展開をめざします。
また、当研究室では、ウェルネオシュガー株式会社、伊那食品工業株式会社、帝人株式会社などのプレバイオティクス企業と連携し、腸内遺伝子マーカーを制御し消化器がんの予防につながるプレバイオティクスの開発も行っています。



本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp


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