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【東芝】グローバル規模の量子暗号通信の実現に向けた「大規模量子鍵配送ネットワーク制御技術」と「量子鍵配送高速化技術」を開発-量子暗号通信の大規模化と高速化によるセキュア通信サービスの適用範囲拡大へ-

Digital PR Platform / 2024年9月6日 10時0分


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1398/94425/700_315_2024090409275566d7a98b84c38.png


図2 大規模量子鍵配送ネットワーク制御技術の構成

 「量子鍵配送高速化技術」は、光波長多重化技術、サーバ仮想化技術、鍵統合制御技術を組み合わせ、複数の量子鍵配送システムを多重化し、1式の量子鍵配送システムとして制御することで、システム全体の鍵配送速度を向上させるものです。それぞれ異なる波長で量子暗号鍵の生成を行う3式の量子鍵配送システムを、新たに開発した光波長多重化装置と組み合わせて配置し、1式の量子鍵配送システムが用いるのと同じ一対の光ファイバーを用いて動作させました。また、3式の量子鍵配送システムの動作を制御する制御サーバ機能を、サーバ仮想化技術によって1台の物理サーバ上で実現しました。当社は、制御機能が仮想化された3式の量子鍵配送システムが生成する量子暗号鍵が、新たに開発した鍵統合制御機能によって、1式の量子鍵配送システムと同様の形で、鍵管理サーバへと提供されることを実証しました(図3)。本実証において、当社は、量子鍵配送システム1式分に相当する一対の光ファイバーを用いて、開発したシステム(*7)が2.3Mbpsの鍵配送速度(*1)で量子暗号鍵を生成することを確認しました。これは、3式の量子鍵配送システムを独立して動作させた場合の鍵配送速度の合計の約80%に相当します。多重化によるオーバーヘッドはあるものの、鍵配送速度が高速化される効果を確認できました。開発した手法は、より多くの量子鍵配送装置の多重化によるさらなる高速化へも適用可能です。


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/1398/94425/700_320_2024090409275766d7a98dc5f51.png


図3 量子鍵配送高速化技術の構成

今後の展望
 当社は、今後も量子暗号通信技術をはじめとする量子技術の研究開発を加速し、医療・金融・政府機関・通信インフラなどの多様なアプリケーションでの応用や安全・安心な未来社会の実現を目指して研究開発を推進していきます。

*1 45kmの光ファイバーを用いた実験室環境において、およそ1週間の連続稼働実験を行った量子鍵配送速度の平均値
*2 https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/22/2212-01.html
*3 https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/22/2201-01.html
*4 https://www.global.toshiba/jp/technology/corporate/rdc/rd/topics/20/2007-02.html
*5 OSPF: Open Shortest Path Firstの略。ネットワークにおける主要な経路の最適化アルゴリズム。
*6 BGP: Border Gateway Protocolの略。ネットワークにおける伝送経路の最適化アルゴリズムの一つ。主に大規模ネットワークを構築する際のネットワーク間の経路制御に用いられる。
*7 3式の量子鍵配送システムと、送信側、受信側でそれぞれ1台ずつの物理サーバおよび光波長多重化装置で構成

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