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デロイト トーマツ、山形県白鷹町、物林が、新しい林業のスキームを考案~森林所有者と企業の枠組みの組成・実証を支援

Digital PR Platform / 2024年9月17日 15時5分

デロイト トーマツ、山形県白鷹町、物林が、新しい林業のスキームを考案~森林所有者と企業の枠組みの組成・実証を支援

地域の森林所有者や出資企業などが協働する造林のスキーム「フレンドシップ造林」を考案。持続可能な森林経営をめざす初めての実証に、運営やガバナンスの面で助言へ

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO 木村研一、以下「デロイト トーマツ」)、山形県白鷹町(町長 佐藤誠七)および物林株式会社(東京都江東区、代表取締役社長 淡中克己、以下 「物林」)は、地域の森林所有者や出資企業などが協働する、中長期で持続可能な新たな造林のスキームである「フレンドシップ造林」を考案しました。この枠組みの初めての実証として、山形県白鷹町の認可地縁団体*1である鮎貝自彊会と民間企業が有限責任事業組合(LLP)を組成する取り組みを支援します。

*1 公益法人制度改革において掲げられた「地域社会の健全な発展を目的とする事業」を行う法人として、「公益を目的とする事業を行う法人」であることを自治体の長が認可した団体

■林業の構造的な問題への打開策
日本各地にある木材用の人工林を維持するためには、伐採した跡地に、新たに木を植えて再造林する必要があります。しかし後継者不在やコスト等の理由から、再造林率は全国平均で35~40%程度に留まっており、次世代が木材資源に困窮する恐れに直面しています。これを放置すると、さらなる林業の衰退により地域の衰退・消滅につながる恐れがあり、森林の管理責任も不明確化していくことになります。まさに森林保全を適切に行うためには、林業の健全な発展は喫緊の課題になっています。しかし現在の林業は、小規模な森林所有者が多いうえ、収益基盤がぜい弱であり補助金に依存せざるをえないという構造的な問題を抱えています。これを打破するために山形県白鷹町、物林、デロイト トーマツは、2023年4月から、山形県白鷹町の2,700haの広大な山林を所有する鮎貝自彊会も参加する実証を通じて、地域と都市との共創が生み出す新たな林業経営モデルの構築を進めています。

■フレンドシップ造林の概要
新たなフレンドシップ造林の枠組みは、森林所有者と出資企業でLLPを組成することから始まります。森林所有者は森林を出資し、企業は伐採や再造林の費用を出資し、第一ステップとなる林地の主伐・再造林の期間5年、伐採に至るまでの期間30年とする原則35年の期限を設け、共同で林業経営を行います。森林経営においては、収益性の確保と、過度の補助金依存の脱却の両立を目指します。具体的には、建材などに利用できるまでに成長している木を伐採し、森林所有者と企業で収益を分配し、伐採跡地には出資金をもとに新たに植林し、手入れをして育てます。この伐採、再造林の過程を、伐採とその後直ちに再造林を行う一体施業方式や大型コンテナ苗の活用による、下刈りコストの削減等によりコストを最適化して繰り返します。
また、これを支える新しい林業経営能力の育成とコーポレートガバナンス態勢を構築します。そのための森林所有者、出資企業、地域林業事業体、地元自治体が参加する地域ガバナンス委員会の設立も計画しています。

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