社会インフラの点検DXに向け画像認識AIで鋼材の腐食深さ推定を可能とする技術の実証実験を開始 ~ドローンと画像認識AIの組み合わせにより道路橋の点検作業効率化、維持管理コストの縮減を実現~
Digital PR Platform / 2024年10月3日 15時4分
発表のポイント:
ドローンによって撮影した道路橋の画像から画像認識AIを用いた鋼材の腐食検出と、腐食の深さ(腐食による鋼材断面の欠損量)推定を行う検査方法の実用化に向けた検証を、自治体保有の道路橋にて実施
現行の検査員による目視では腐食の深さまでの計測は困難だが、ドローンによる画像撮影とAI検査により、腐食検出と同時に腐食深さの推定が可能
超音波装置を用いた腐食箇所の鋼材断面の欠損量の計測作業を、ドローンによる画像撮影とAI検査とで実施することにより作業効率化と維持管理コストを縮減
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)、株式会社NTT e-Drone Technology(本社:埼玉県朝霞市、代表取締役社長:滝澤 正宏、以下「NTT e-Drone Technology」)は、熊谷市(本庁舎:埼玉県熊谷市、熊谷市長:小林 哲也)の道路橋においてドローンと画像認識AIを用いた鋼材の腐食検査の実証実験を2024年9月2日(月)より開始しました。
本実験では、道路橋点検のDXを目的としてドローンによって撮影した道路橋の画像からAIを用いて鋼材の腐食を検出し、腐食の深さ(腐食による鋼材断面の欠損量)を自動的に推定する検査方法の実用化に向けた検証を行います。これにより、現行では検査員が超音波装置を用いて計測していた腐食箇所の鋼材厚を画像撮影に置き換えられるため、点検作業の効率化による維持管理コストの縮減を実現します。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/96184/600_424_2024100211533866fcb5b201dbd.png
1.背景
道路橋は私たちの経済や生活を支える重要なインフラ設備ですが、これらの設備の老朽化はおおきな社会問題になっています。道路橋の老朽化を進行させる劣化要因のひとつに鋼材の腐食が挙げられます。鋼材に発生した腐食は進行に伴い鋼材の断面を欠損させるため、設備の耐久性能や耐荷性能は徐々に低下し、最終的には破損や崩壊につながる可能性があります。そのため、設備管理者は腐食が発生した箇所の鋼材の厚さを把握することが重要です。
しかしながら、現行の点検方法では腐食箇所の鋼材厚を把握することは困難です。現行では検査員が目視により設備の外観に発生した腐食を確認しているため、腐食の深さ(腐食による鋼材断面の欠損量)は把握できません。腐食が著しい箇所に対して超音波を用いて鋼材の厚さを計測する方法はありますが、探触子を計測箇所にあてる必要があり、設備全体では多くの作業コストを要すため実施は容易ではありません。また、大型の道路橋の点検時には、足場設置等のコストが発生する場合もあります。このような背景から国土交通省では効率的に道路橋の点検を進めるために、直轄国道では国土交通省が定める「点検支援技術性能カタログ」の技術を用いることを原則化しており※1、点検支援技術の導入を推進しています。
そこで、NTTとNTT e-Drone Technology は道路橋の点検支援技術として、ドローンと画像認識AIを用いて鋼構造物の検査を効率化する方法を検討しています。本方法ではドローンで撮影した道路橋の画像から画像認識AIを用いて腐食を検出し、その箇所の腐食深さ(腐食による鋼材断面の欠損量)を自動的に推定します。ドローンを用いた画像撮影により大型の道路橋の点検時に必要な足場設置等のコスト削減に加えて、画像認識AIにより設備の腐食箇所の把握と鋼材厚の計測が簡単かつ低コストで実現できます。
本方法の実用化に向け、2024年9月2日よりNTTとNTT e-Droneは熊谷市と連携し、熊谷市保有の道路橋を用いてドローンと画像認識AIによる設備検査の実用性の検証を開始しました。
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