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世界初!キュウリのベゴモウイルス抵抗性遺伝子を特定 世界中で問題となっている農作物のウイルス病被害低減に繋がる成果

Digital PR Platform / 2024年10月3日 20時5分

【研究者のコメント】
小枝壮太(こえだそうた)
所属  :近畿大学農学部農業生産科学科
     近畿大学大学院農学研究科
職位  :准教授
学位  :博士(農学)
コメント:本研究では、実験室内での緻密な調査により抵抗性遺伝子の特定を行いましたが、解析に用いた抵抗性キュウリは、今回特定した遺伝子に加えてもう一つ別の抵抗性遺伝子を有することを確認しています。今後は、もう一つの遺伝子も特定することで非常に安定した抵抗性を示すキュウリが育種できると期待されます。また、ゲノム編集などの先端技術を用いることで、キュウリにおいて特定した抵抗性遺伝子の情報を基に、他の作物におけるベゴモウイルス抵抗性育種が可能であると考えられるため、その点についても検証を進めていきたいと考えています。

【研究支援】
本研究は、日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究B(19H02950、23K26900)および国際共同研究加速基金(21KK0109)(研究代表者:小枝壮太)の支援を一部受けて実施しました。

【用語解説】
※1 ベゴモウイルス:一本鎖環状DNAをゲノムに持つウイルスで、世界各地での農業生産に大きな経済的被害を与えているウイルス属。
※2 ToLCNDV:正式名はtomato leaf curl New Delhi virus。インドで初めて単離されたベゴモウイルスであり、現在は南アジアだけでなく、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの南欧、北アフリカ、中近東、東南アジア、東アジア(中国、台湾を含む)にも分布を拡大している。インドではナス科とウリ科作物の両方に被害を与えているが、その他の地域ではウリ科作物における被害の原因となっている。1990年代に海外から日本に侵入したtomato yellow leaf curl virus(TYLCV)と同等に広く知られており、日本の農林水産省においてもToLCNDVは侵入警戒有害動植物に分類されている。
※3 ウイルス誘導性ジーンサイレンシング:ウイルス感染によって誘導されるRNAサイレンシング機構を利用した、植物の逆遺伝学的解析技術。任意の遺伝子配列の転写を抑制した場合の植物体の変化を調査できる。本研究ではリンゴ小球形潜在ウイルス(ALSV)を実験に用いた。
※4 RAD-seq解析:制限酵素で切断したゲノムDNAの末端にアダプターを付加し、その塩基配列を高速シーケンサーで読み取ることにより、ゲノム全域に渡る遺伝子変異を分析する技術。
※5 連鎖解析:生物が持つ特徴とDNAの塩基の違いを調べ、その相関関係から特徴を決めているDNAの塩基を絞り込む手法。

【関連リンク】
農学部 農業生産科学科 准教授 小枝壮太(コエダソウタ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/1360-koeda-sota.html

農学部
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/


▼本件に関する問い合わせ先
広報室
住所:〒577-8502 大阪府東大阪市小若江3-4-1
TEL:06‐4307‐3007
FAX:06‐6727‐5288
メール:koho@kindai.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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