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腸内細菌叢を利用した肝細胞がんのモニタリングと免疫療法反応予測につながる技術を発見

Digital PR Platform / 2024年10月4日 11時6分


<用語解説>
※1 肝細胞がん
肝細胞がんは肝臓に発生する主要ながんで、慢性肝炎や肝硬変に関連することが多くあります。早期に発見されにくく、進行すると治療が難しくなるため、免疫療法が研究されています。

※2 免疫チェックポイント阻害剤
免疫システムががん細胞を攻撃するのを防ぐ「ブレーキ」の役割をするタンパク質(免疫チェックポイント)を阻害する薬剤です。これにより、免疫細胞(特にT細胞)が活性化し、がん細胞を攻撃できるようにします。例としてアテゾリズマブはPD-L1というタンパク質を標的にして免疫応答を促進します。尚、ベバシズマブは、がんの血管新生を抑えることでがん細胞の成長を防ぎます。

※3 腸内細菌叢
腸内細菌叢とは、ヒトの腸内に存在する数百兆の微生物(細菌)の集まりです。これらの細菌は、消化や免疫調節、栄養吸収など、さまざまな生理的プロセスに重要な役割を果たしています。腸内細菌叢のバランスの崩れは、がんや糖尿病、肥満など多くの病気に関与するとされています。

※4 5α-還元酵素
胆汁酸は、消化を助けるだけでなく、腸内での微生物とのやり取りや体の代謝にも深く関わっている物質です。胆汁酸の一種であるイソアロリトコール酸は、腸内細菌の5α-還元酵素によって作られ、最近の研究では長寿の人々の体内に多く存在することがわかってきました。このことから、イソアロリトコール酸が健康に良い影響を与える可能性が考えられています。つまり、5α-還元酵素遺伝子が多く存在することでイソアロリトコール酸が多く生成され、それが長寿や健康をサポートするかもしれないということが示唆されています。

※5 プレバイオティクス
体に存在する良い効果を発揮する菌を選択的に増やす食品成分。オリゴ糖・食物繊維など。


<文献情報>
●論文タイトル
Altered intestinal Streptococcus anginosus and 5α-reductase gene levels in patients with hepatocellular carcinoma and elevated Bacteroides stercoris in atezolizumab/bevacizumab non-responders

●著者
藤井匡1-3、葛谷貞二1、近藤修啓3、舩坂好平1、大野栄三郎1、廣岡芳樹1-3and栃尾巧1-3

●所属
藤田医科大学 医学部 消化器内科学
2 藤田医科大学 医学部 医科プレ・プロバイオティクス講座
3 ウェルネオシュガー株式会社

●掲載誌
Journal of Medical Microbiology

●掲載日
2024年9月6日(オンライン版)公開

●DOI
10.1099/jmm.0.001878




本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp


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