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【パスタコムギvsパンコムギ】進化過程を解明

Digital PR Platform / 2024年10月21日 14時30分

今後の期待
 本研究により、パスタコムギとパンコムギが種を確立した異質倍数化の影響の違いを明確にしました。パスタコムギやパンコムギだけでなく、ジャガイモ、サツマイモ、タバコ、ヒエ、ブドウ、サトウキビなど、重要作物にも倍数体が存在します。異質倍数化の影響をさらに研究することにより、異質倍数化によって生まれた遺伝子の機能多様性が、さまざまな作物においてどのように利用されているかの理解が進むとともに、豊富な遺伝子資源の活用を通じて、新たな作物の開発に貢献できると期待されます。
本研究成果は、国際連合が定めた17の目標 「持続可能な開発目標(SDGs)[2]」のうち、「2.飢餓をゼロに」「3.すべての人に健康と福祉を」「13.気候変動に具体的な対策を」「15.陸の豊かさも守ろう」に貢献するものです。

論文情報
<タイトル>
Decrease in Purifying Selection Pressures on Wheat Homoeologous Genes: Tetraploidization vs Hexaploidization
<著者名>
Akihiro Ezoe, Daisuke Todaka, Yoshinori Utsumi, Satoshi Takahashi, Kanako Kawaura, Motoaki Seki
<雑誌>
The Plant Journal
<DOI>
https://doi.org/10.1111/tpj.17047


補足説明
[1] 異質四倍体化、異質六倍体化、倍数体、異質倍数化
体細胞の染色体数が基本数(x)と倍数関係にある個体を倍数体という。体細胞の染色体数の2倍(2x)、4倍(4x)、6倍(6x)で表せる個体をそれぞれ二倍体、四倍体、六倍体という。異質倍数化は、祖先二倍体種の交雑によって生じた雑種で起きるもので、染色体セットが倍化すること。4倍になる場合を異質四倍体化、6倍になる場合を異質六倍体化と呼ぶ。

[2] 持続可能な開発目標(SDGs)
2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された、2016年から2030年までの15年間で達成する国際目標。持続可能な世界を実現するための17のゴール、169のターゲットから構成され、発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいる(外務省ホームページから一部改変して転載)。SDGsはSustainable Development Goalsの略。

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