【AR(拡張現実)を使い訓練用マネキン上に心臓や血管、傷病者外観を再現】「ヒューマンインタフェースシンポジウム2024」で金沢工業大学情報工学科山本研究室が優秀プレゼンテーション賞を受賞
Digital PR Platform / 2024年10月21日 14時5分
ヒューマンインタフェース学会による「ヒューマンインタフェースシンポジウム2024」が2024年 9月18日(水)から20日(金)まで京都大学 吉田キャンパスで開催され、金沢工業大学情報工学科 山本知仁 研究室による「視覚的リアリティを考慮したAR救命講習システム」(First Author :大学院工学研究科 情報工学専攻 博士前期課程2年 蓮見 大さん)が「優秀プレゼンテーション賞」(審査員による選考)を受賞しました。
実際に心肺蘇生を行う状況では、練習時と同じように行うことができないということがよくあります。そこで山本知仁研究室では、より現実的な状況で心肺蘇生を練習できるAR(Augmented Reality 拡張現実)システムを構築。訓練用マネキンに死に際の呼吸や吐血などの現実的な状態をCGで提示するとともに、センサーによって胸骨圧迫の状態をモニタリングし、心肺蘇生が適切に行われているかどうかを評価できるようにしました。
「優秀プレゼンテーション賞」(審査員による選考)は対話発表で⾏われた研究発表の中から、シンポジウムプログラム委員会の審査により選定された優秀な研究発表に対して閉会にて授与されるもので、2024年度は約150件の発表から10件が選定されました。
【受賞した「視覚的リアリティを考慮したAR救命講習システム」について】
[論文名] 視覚的リアリティを考慮したAR救命講習システム
[筆 者]蓮見 大(大学院工学研究科情報工学専攻博士前期課程2年)、荒木 理佐(情報工学科2024年3月卒業)、西 大樹(広島国際大学 保険医療学部救急救命学科)、山本 知仁(金沢工業大学情報工学科教授)
[研究の概要]
一般の人々が心肺停止状態の傷病者に遭遇した件数は毎年約25,000名にも上ります。一方で 傷病者に適切な措置を行うことが難しいことから、心肺停止の傷病者を目撃したケースのうち、 約4割は心肺蘇生を行っていないことが知られています。
医療従事者を除く494人の20歳以上の男女に対して行われた救命処置とAED使用に関する意識調査では、約42%が救命講習を受講したことがないと回答しています。また、たとえ救命措置の手法を学んでいたとしても、実際の現場で救命措置を行う際には抵抗や不安があることも明らかになっています。
実際に心肺停止の傷病者を目の前にした際に、行動ができるようにする講習のひとつに、VR(Virtual Reality)を使用して救命措置を学ぶ方法があります。
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