手書きの日記が睡眠の質を高める可能性を発見
Digital PR Platform / 2024年10月29日 15時0分
デジタル社会におけるアナログ筆記の新たな提供価値創出へ
三菱鉛筆株式会社(本社:東京都品川区、社長:数原滋彦)は、慶應義塾大学理工学部の満倉靖恵教授(以下「慶應義塾大学」)との共同研究において、従来の“書く・描く”という筆記具の役割に加えて、新たな提供価値を創出するための試みの一つとして、手書きで日記をつけることが睡眠の質にどのような影響があるかという実験を実施いたしました。
今回の実験の結果、手書きで日記をつけた場合に睡眠時間全体に占める「深睡眠」の割合が高くなることが分かりました。これにより、睡眠の質に良い影響を与えることが期待されます。
1. 背景
当社は、筆記具という商品を通じて、多くの人が生まれながらに持つ個性と創造性を解き放つ表現体験そのものをご提供していくことを経営方針とし、筆記具の役割を“書く・描く”ための単なるツールに限定せず、お客様への提供価値をさらに広げ、高めていくことを目指しております。
その取り組みの一つとして、“書く・描く”という行為が日常生活にもたらす効果に関する検討を進めてきました。その中で、日記を書くことが、日々の出来事や思考・感情を振り返り、頭の中を整理し、心を落ち着かせることにつながる可能性があると考えるに至りました。ひいては、日記を書くことが睡眠の質を改善する効果も期待できると考え、実験を行いました。良質な睡眠は、疲労感の軽減や認知機能の向上にも効果があると考えられ、日記を書くという行為が健康維持の一助となる可能性があります。
2. 実験の内容
・実験期間は、2024年3月~6月の計3カ月間としました。
・実験条件として、実験期間3カ月間の就寝前の行動を次の三つに分け、それぞれの比較を行いました。最初と最後の2週間は①何もしない、1カ月間は②アプリ(デジタルツール)で日記を書く、もう1カ月間は③手書きで日記を書く、という内容です。
・睡眠中に心拍データを計測し、睡眠の質を5段階(WK:覚醒、REM:レム睡眠、N1:浅睡眠、N2:中等度の睡眠、N3:深睡眠)(※)に分類して評価しました。
(※)睡眠段階診断の国際基準であるR&K法による
3. 実験の結果
上記2.における三つの条件(①何もしない、②アプリで日記を書く、③手書きで日記を書く)で睡眠の質を比較したところ、疲労回復や認知機能に関連するN3(深睡眠)の割合が最も高かったのが、③手書きで日記を書く(29%)、次いで②アプリで日記を書く(20%)、①何もしない(12%)でした。
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