統合失調症に対する新規治療方法「間欠的シータバースト刺激」の有用性を検証
Digital PR Platform / 2024年11月8日 12時47分
~陰性症状や認知機能障害、うつ症状、不安症状に有効であることが明らかに~
藤田医科大学(愛知県豊明市)医学部精神神経科学講座の岸太郎教授、佐久間健二講師、岩田仲生教授、東京慈恵会医科大学医学部精神医学講座の鬼頭伸輔教授らの研究グループは、統合失調症※1の陰性症状や認知機能障害に対する左背外側前頭前野※2への間欠的シータバースト刺激※3の有用性を、系統的レビューとネットワークメタ解析※4を用いて検証しました。この研究によって、左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激は、統合失調症の陰性症状、認知機能障害、うつ症状や不安症状に有効で、かつ安全性にも優れていることが明らかになりました。これらの成果により、今後、左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激が統合失調症に対する治療方法になる可能性があります。
本研究成果は、American Medical Association (United States・Chicago)の学術ジャーナル「JAMA Network Open」(2024 Oct 1;7(10):e2441159)で発表され、併せてオンライン版が2024年10月24日に公開されました。
論文URL : https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2825296
<研究成果のポイント>
既存の統合失調症治療薬である抗精神病薬は、統合失調症の陽性症状には有効ですが、陰性症状や認知機能障害への効果は限定的であり、これらの症状に対する新たな治療方法の開発が精神科医療の喫緊の課題でした。
これまで複数の研究で、統合失調症の陰性症状や認知機能障害に対する左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激の有用性が検討されてきましたが、その結果は一致していませんでした。
そこで私たちは、系統的レビューとネットワークメタ解析を用いて既報の研究データを統合して解析し、統合失調症の陰性症状や認知機能障害に対する左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激の有用性を検証しました。
この研究によって、左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激は、統合失調症の陰性症状、認知機能障害、うつ症状や不安症状に有効で、かつ安全性にも優れていることが明らかになりました。
今後、同治療が統合失調症に対する治療方法のひとつになることが期待されます。
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