多摩大学の樋笠尭士准教授らによる「混在交通の占有・優先度についてのELSIの実践的整理と対応方策の創出」がJSTの新規研究課題に採択 ― 「混在交通プロジェクト」が始動
Digital PR Platform / 2024年11月19日 14時5分
多摩大学(東京都多摩市)経営情報学部の樋笠尭士准教授を代表研究者とする「混在交通の占有・優先度についてのELSIの実践的整理と対応方策の創出」が2024年9月30日、科学技術振興機構(JST)の社会技術研究開発センター(RISTEX)が推進する社会技術研究開発事業「科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への包括的実践研究開発プログラム」において、2024年新規研究開発課題として採択された(2024年10月~2028年3月、JPMJRS24J2)。
JSTは、科学技術・イノベーション政策推進の中核的な役割を担う国立研究開発法人。さまざまな事業・プロジェクトを公募しており、このうちRISTEXでは、社会技術の研究開発を推進するにあたり、研究者と社会の問題解決に取り組む「関与者」(ステークホルダー)が協働するためのネットワーク構築を支援し、自然科学および人文・社会科学の知識を活用した研究開発等に取り組んでいる。
樋笠准教授らによる「混在交通プロジェクト」では、モビリティの競合により混乱をきたしている「混在交通」における道の占有の在り方の検討を行う。
(1)「交通」とは何か、という根源的なテーマに向き合う。
(2)「道路」とは何かを、歩行者等の交通弱者の保護に資するように、通行の優先度を基本思想(人権、交通史、新興技術が人へ与える心理的影響)に立ち戻って検討。
これらを踏まえて、地域/都市整備計画に応じた
(3)「道」は誰のものか(各当事者への配分/優先の在り方)
を明らかにする。
同プロジェクトでは、多様なパーソナルモビリティ・ビークル(電動キックボードなど)の運動特性の評価、自動運転車の不自然な挙動の特定、自動配送ロボットの歩道占有による事故リスク、配送ギグワーカーの道路の占有度合に対する歩行者などの認知・感情を検証。以上の評価・検証を通じて、道路・歩道の配分・優先度に関するガイドラインならびに各当事者の行動規範の提案および技術的助言を行う。
多摩大学からは、樋笠尭士准教授(法学)・杵渕洋美准教授(教育学)・太田哲教授(文化人類学)・中庭光彦教授(公共政策学)・田中友理専任講師(社会心理学)・高橋恭寛准教授(交通史・哲学)・菅沼睦准教授(知覚心理学)の7名と学生特別研究員が参加。電動キックボード・自動運転車・自動配送ロボット・電動車椅子・バイク・自転車・歩行者などの「共存」を目指した「道」の研究を行っていく。
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