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【東芝】筑波大学・S'UIMIN・東芝が睡眠に関する共同研究を開始 ~5000人規模の睡眠とゲノムのビッグデータを解析し、睡眠負債による疾患リスク予測法の開発を目指す~

Digital PR Platform / 2024年11月21日 16時5分

 日本の平均睡眠時間はOECD加盟国中最短であり注4)、日本社会において不眠や睡眠不足による睡眠負債が大きな問題となっています注5)。蓄積した睡眠負債による生産性低下や事故の増加によって経済損失が生まれるとともに、健康リスクとなって医療費も増大し注6)、年間約15兆円の損失を招いていると言われており注7)、対策が必要です。一方で、人間の遺伝と睡眠に関する研究の報告例は少なく、人間の睡眠には多くの謎が残されています。健康の維持に必要な睡眠時間は遺伝的に決まっており個人差があること、また睡眠負債によって様々な疾患が発症したり重症化したりすることは分かっているものの、そのメカニズムは未だ解明されていません。従来、大規模な正確な睡眠データを取得することが難しく、人間の遺伝子と睡眠に関する研究に必要な、睡眠データ・遺伝情報・健康情報を組み合わせたビッグデータはこれまでありませんでした。

研究方法
 東芝の1.5万人を超える企業コホート登録者のうち、本研究に同意した従業員(目標5,000名)にS'UIMINの「InSomnograf®」を自宅で5晩装着してもらい、高精度な睡眠脳波データを取得します。質の高い睡眠データと、従業員のゲノムデータおよび過去10年以上のヘルスデータを組み合わせてビッグデータを構築し、IIISの神経科学や医学的知見を組み合わせて解析を行い、睡眠の量・質の個人差に関係する遺伝子の解明や、遺伝子の違いと睡眠負債に起因する慢性疾患の罹患リスクや生産性低下との因果関係を評価します。さらに3者は、社会課題である睡眠問題の解決に向け、データの解析結果を用いて、睡眠負債が引き起こすリスクの予測法の開発を目指します。

研究期間
2024年11月~2026年3月

各社代表コメント
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS) 機構長 柳沢 正史
 私がプロジェクトマネージャーとして推進するムーンショットプロジェクトの目標の一つは、睡眠負債に起因する慢性疾患の罹患リスクを予測することです。睡眠負債が肥満やメタボリックシンドローム、気分障害、認知症などの原因や増悪因子であることは疫学的に証明されていますが、一人一人の罹患リスクを定量的に予測することは、ムーンショットプロジェクトに相応しい困難で挑戦的な目標です。これを達成するために、大量のゲノム情報とヘルス情報を蓄積する東芝と高精度の睡眠計測技術を持つS’UIMINに共同研究を提案しました。両社の協力でこの共同研究を開始できるのは、目標達成に向けた大きな一歩と考えています。

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